長い長いさようならアルツィ

2018年12月21日

NIA

国民に向けたレーガン元大統領の書簡が米国民に大きな反響を生んだように、「アルツハイマー病」の故郷であるヨーロッパよりもむしろ、アメリカのほうがこの病気に対する取り組みや関心は高まりを見せていったようです。

米国の神経科医、ロバート・カッツマン(Robert Katzman、1925-2008)は、1975年発行の『Archives of Neurology(神経学公文書)』の中で、アルツハイマー病は、アメリカでは死因の4位に挙げられるがどの死亡統計にもその用語が使われていないとして、年齢差による区別を廃止して「老年痴呆」の代わりに「アルツハイマー病」の疾患表記を使うことを主張しました。

NIA
*NIAのサイトから

1974年には、合衆国議会は「老化研究、鍛錬、健康情報の伝播、そして高齢者に関わる他の研究」に対して指導力を発揮する機関として、国立衛生研究所(NIH)の中に、国立老化研究所(National Institute on Aging、NIA)を置くことを承認しています。

その後の修正で、このNIAはアルツハイマー病研究を進める国の最前線の研究機関と位置づけられることになり、国や関連機関からアルツハイマーや老化に絡む研究に資金や人材が投入されました。

また、リタ・ヘイワースやレーガンのような著名人の告白の影響もあって、この病気に対する国民的な理解が進み、アルツハイマー病の研究センターも各地に設立されていきました。


harutoshura at 23:55│Comments(0)アルツハイマー考 

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