2016年06月
2016年06月30日
リハビリ
日が暮れる少し前になると、ゆっくりゆっくり足を少しずつ前に出しながら、田んぼのわきを歩いている初老の男性にしばしば出あいます。
脳血管系の病気か何かで、半身が不自由になられて、そのリハビリのために歩いておられるのでしょうか。
ねえちゃはカラダは元気ですが、相変わらず、アタマのほうは「ぼか~んとしたまんま。何がなんだか分からない」と嘆く日々が続いています。
「何もやることがない」「何もしたいと思わない」「そのうちに何にも分からなるんじゃないかと気がきでない」
ハタから見ると元気で、自分でもカラダの衰えは感じていないのに、アタマの衰えがじれったくてしかたがないようです。
「決めたテレビ番組を毎日見るとか、毎日一品自分で食べたいものを作ってみるとか、一日一ページずつでも本を読むとか、あのおじさんのようにほんの少しずつでもリハビりだと思って続けたら」といつものように話します。
「そうなんだよね」といつものように応えながらも、こうした周りの言葉はねえちゃの頭には留まることなく、すぐに消えて行ってしまいます。
2016年06月29日
ブナシメジ
ご近所から、ブナシメジとエリンギを頂戴しました。
エリンギはさっそく今夜、炒め物にしました。シャキシャキと歯切れが良く、おいしくいただきました。
「ブナシメジはどうやって食べようか」と聞くと、ねえちゃは「やっぱり、みそ汁かなあ」。
ブナシメジについてねえちゃは、子どものころ実家で「クヌキ、コナラの原木に穴をあけてシイタケの菌を植え付けるように、たしかかブナの木に植え付けていたような気がする」といいます。
けれど、ブナがどういう木だったのか、どうしても目に浮かんでこない、のだそうです。
ブナは、日本列島に広く分布している落葉高木。長野県の山里でずっと暮らしてきたねえちゃですから、見たことが無いはずはないのですが。
2016年06月28日
スバル
ねえちゃの家には、2台分の駐車スペースがあります。でも、車は置いていません。
お客さんが来たときや、お隣さんが貸してほしいといってきたときに使ってもらうだけです。
連れ合いはずっと、スバルの軽自動車を愛用していました。
特に、「小さけどエンジンがすごくいい」と、「てんとう虫」の通称で親しまれた「スバル360」がお気に入りでした。
「スバル360」は、日本初の「国民車」として人気があり、1958年から1970年までのべ12年間に渡って39万2000台が生産されたそうです。
「360」が製造されなくなっても、後継のスバルの軽に乗っていた連れ合いですが、5年前に他界。
ねえちゃは運転免許を持っていませんが、夫との思い出が詰まっている車を死後も置いたままにして、定期的にエンジンをふかしたり、掃除をしたりして来ました。
でも、維持費がかさむだけなので「このあたりで」と、3年ほど前にやむなく廃車、ということになりました。
2016年06月27日
果物の季節
散歩がてらぶらりと川中島の八幡原古戦場を訪れると、産直の売店にいろんな果物が並んでいました。
思わず、赤紅色に熟したネクタリンをザル一山、さらに「ビワもおいしいよ」とすすめられてついつい、それも一山買いました。
ねえちゃも「あんずの里」として知られる千曲市に住む従妹から、アンズをたくさんもらったと喜んでいます。
信州は、リンゴだけでなくいろんな種類の果物がとれます。果物の宝庫です。
しっかりした甘みとほどよい酸味が何ともいえないネクタリンは、長野県が全生産の8割近くを占めているそうです。
また、果実酒やジャムにしてもおいしいアンズは、全国の生産量を青森県と二分しているとか。
暑さが厳しさを増していくなか、信州もいよいよ果物のシーズン本番です。
2016年06月26日
長い夜
ねえちゃは、夜6時になると夕飯を食べて、7時を過ぎればさっさと片づけてしまいます。
テーブルに残りの食べ物やお菓子を置いて、テレビを観ながらのんびり夜を過ごす、というようなことはほとんどしません。
夜、テーブルにいつまでも食べ物が乗っかっているとイライラしてくるようです。
食事が済めば日記を書いて、血圧を測り、ふろを焚いて入る。
ふろを上がればアイスクリームを一本食べて、9時には就寝となります。
日曜日くらい、ふろがへ入る前に長野にも関り深い「真田丸」でも観たら、というのですが、相変わらずぜんぜん興味がないようです。
かといって、きょうもあしたも他に何かやることがあるわけでもありません。
「本でも読んだら」といっても、いつものように「そうだね」といいながら、全くその気はないようです。
日曜日も、月曜日も、いつものように「長い夜」だけが待っています。
2016年06月25日
2016年06月24日
ニュース
国民投票の結果、イギリスのEU(欧州連合)離脱が決定的になりました。
ねえちゃも一日中、テレビのニュースで盛んに報じられているのを観て、何かたいへんな事が起こったようだ、と思ったようです。
が、EUなるものがどういうもので、日本の経済や企業、為替相場などにもこんな影響を及ぼす可能性があるんだよ、などと話しても、ねえちゃには興味を持とうとする手がかりさえ見いだせないようでした。
公私混同で大騒動になった舛添さんについても、相当に「ケチな人」なんだな、となんとなく知ってはいても、それ以上に興味がありそうにはありません。
きょう、ねえちゃのいとこが訪ねて来て、参議院選や郷里の下條村長選についていろいろ教えてくれました。
こっちのほうは「EU離脱」に比べればかなり身近なので、少しはアタマに引っかかったかなと期待したのですが、何を話したのか夜にはすっかり忘れて去っていました。
「ところで、参院選の投票所入場券は送られてきたの」と聞くと「そんなの届いてない」。「そんなはず、ないはず」。
あちこち探しまわしたあげく、日記の裏表紙にはさんであるのを発見。ホッとしてました。
2016年06月23日
カレンダー
今週はどんな予定があるのか。ねえちゃにとって、ほとんど唯一の拠り所になっているのは、食卓に掛けてあるカレンダーです。
お医者さんの予約とか、町内会の集まりとか、誰かが訪ねて来るとか。予定が入ると、そこに赤いサインペンで、書き込むようにしてあります。
ですが最近は、書き込むことは書き込むのですが、それがどういう意味だったのか頭から消えてしまうことが多くなってきました。
あさって土曜日には、めい二人の名前が書かれて「お昼は買ってくる」とカレンダーには書かれています。
これについて、「あさって来るんだよね。これ、お昼を用意しなくていいってことだろうか?」と私に尋ねます。
まったく関与していない私に聞かれても、分かるはずがありません。
「メモ、メモ、メモ、メモ、みんな忘れるんだから聞いたらすぐにメモしておかないと」。
口を酸っぱくしていっても、いざそのときになると、やはりメモすることも忘れてしまっています。
2016年06月22日
公示
参議院選挙が公示になりました。ねえちゃも「選挙カーはまだ見てなけど、テレビや新聞で騒がしくなった」といいます。
参院選の長野選挙区では、これまでは自民党と民主党が1議席ずつを分け合ってきました。
ですが、今回から改選数が2から1に減りました。地元の新聞の調査などによると、自民党現職と知名度の高い民進党新顔との間でたいへんな激戦になっているようです。
日ごろ、地元の国会議員の事務所などから、ねえちゃの家にもファクスや手紙などあれこれ送られてきたりします。
ねえちゃは何が何だかわからず読むことはないので、ファクスなども受信拒否にしてあります。
「頭の体操だと思って、新聞を読んだり、候補者の主張を聞いたりして、今度の選挙は自分でちゃんと考えて投票したら」というのですが……。
2016年06月21日
とうもろこし
とうもろこしの食べごろ、旬の季節になりました。ねえちゃも、生協で届けてもらったり、スーパーで買ってきたりしたのを茹でて食べるようになりました。
ねえちゃは、農家に育ち、山里を転々として来たので、夏の食卓にはいつも山と盛られたとうもろこしがありました。
親戚や近所の農家で分けてくれることもしばしばありました。
生のまま置いておくと、糖分がでんぷん質にどんどん変化して甘みがなくなってしまうので、もらうとすぐに茹でて冷凍したりするので、冷蔵庫はいつもとうもろこしでいっぱいになりました。
米、そば、りんご、ぶどう、もも、レタスなど、色んな農産物が穫れる長野県。
とうもろこし(とうきび)というと何といっても北海道ですが、長野県もベスト5に入る生産量を誇っています。
ねえちゃは、大好きなとうもろこしを指できれいにもいで食べます。
最近は、大きな鍋でゆでることができなくなったので、電子レンジに頼ることが多くなってきましたが。
2016年06月20日
冷蔵品
毎週、月曜日の午後3時には、ねえちゃの家に生協の注文品がとどきます。
以前は、米とかトイレットぺーぺーとか、買い物がしずらい、かさばるものを主に注文していたのですが、このごろ日ごろ食べるものが増えてきました。
好物の酢だこやイカ、サケ、サワラ、サンマなどの魚、お風呂上がりに欠かせないアイスクリーム、トウモロコシやバナナなど。
冷蔵庫に入れておけば長持ちするので、最近はスーパーへほとんど行かなくても、食べるのに困らなくなってきました。
ただし、届けてくれた生協の担当者が、冷凍品、冷蔵品、その他と分けてくれても、ねえちゃは最近、それらをちゃんと分けて保管できなくなってきました。
先週も、納豆やロールケーキなど「要冷蔵」の食品を冷蔵庫にしまわず、外に放って置いたまま忘れていたので、カビが生えたり、傷んでしまったものがいくつかありました。
気温が上がり腐りやすい季節だけに、心配です。
2016年06月19日
電話
ねえちゃは、下條村に住んでいる姉のところに電話をするのを楽しみにしているのですが、かけてもなかなか話が出来ません。
きょうの午前中にも電話しましたが、家に居ませんでした。午前中は、畑に出て農作業をしてるのでたいてい不在にしているのです。
「そんなに話したければ、午前中には居ないことが多い意んだから、昼過ぎとか、夜とかに電話すればいいじゃない」と言っても、すぐに忘れてしまうのか、頑固だからなのか、いつもの習慣でたいてい午前中に電話をかけています。
ボケ気味になって交際も減って、ねえちゃのところに電話がかかってくることはあまりありません。
押し売り対策のため、非通知や「0120」からの電話は、受信拒否にしてあります。
ということもあってか、これといってやることのない日々をおくっているねえちゃにとって、電話がかなり恋しくなってきているようです。
2016年06月18日
藤山一郎
ねえちゃはきょうも、いつものように朝から「なにもやることがない」と、パジャマでゴロゴロ。
それならヒマつぶしにと、しまってあったCDプレイヤーを取り出してきて「懐メロ」ソングのCDをかけてみました。
中に、ねえちゃの連れ合いがよく歌っていた、古賀政男作詞作曲の名曲『影を慕いて』 が入っていました。
『影を慕いて』 は、1932(昭和7)年3月に藤山一郎が歌ってヒットしました。
藤山一郎は、東京音楽学校(東京藝術大学音楽学部)を首席で卒業したとか。
ねえちゃは高校のとき、音楽の先生が「藤山一郎は、声の出し方をきちんと勉強しているので、他の歌手とは違う」と絶賛していた記憶がずっと残っているそうです。
「将来、老人ホームへ入るにしても、何かカラオケの持ち歌がないと仲間に入れてもらえないかもしれないから、何か一曲、歌えるようにしておいたら」というと、いつものように「そうだね」と気のない返事をしていました。
2016年06月17日
音楽
5年くらい前、ねえちゃが「ピアノを弾いてみたい」というので、田畑を越えて家から40分ほどのところにある本屋さんに行って買ってきた『完全指づかい付 今日から弾けるやさしいピアノ 心のうた』という教則本を久しぶりに見かけました。
「ふるさと」「荒城の月」「ハッピー・バースディ・トゥ・ユー」など、だれでも知っているやさしい曲が、楽譜が読めなくても、図に描かれた通りに鍵盤に指を乗せていけば弾けるようになっています。
本を使い込んだ感じはありませんが、前のほうのページに折目はついています。
「少しは練習してみたの?」と聞くと、やはり「忘れちゃった」。
昔の歌謡曲や童謡がたくさん入ったCDなんかも居間に並んではいるのですが、私は聴いても、ねえちゃはいっこうに興味を示してくれません。
「これで、ラジオ深夜便を聞いたら」と買った旧式のラジオも、最近はぜんぜん使っていないようです。
家にいるときはラジオのFM放送を流しっぱなしにしていることが多い私には、何とも不思議です。
2016年06月16日
2016年06月15日
いやみ
部屋の蛍光灯のランプが、ついたり、消えたりを繰り返すようになって困ったと、朝、ねえちゃが言って来ました。
「いま忙しいので、そのうちに取り換えるから少しがまんして」と言って、夕方、散歩がてら近くの量販店で蛍光ランプを買って来るつもりにしていました。
ところが、ねえちゃは、そういったのを即座に忘れしまって、こんどは電気屋さんに電話をして、わざわざ取り替えに来てくれるように頼んでいます。
夕方、おかずの一品にと、割引になった鯛の刺身のパックをスーパーで買ってきて、「これ夕食用だから」とテーブルに出しておきました。
さあ、いっしょに食べようか、と食卓に行くと、私の買ってきた刺身は、ねえちゃがすでに全部たいらげているのです。
ふつうにみると、これらは「いやみ」としか思えない行為ですが、実際は聞いてもすぐに忘れてしまって、次の瞬間、必要があると思えばすぐに電気屋さんに電話するし、目の前に何かあれば食べてしまう、ということのようです。
ボケてきたからやむを得ない、とは思いながらも、こういうのが続くとさすがの私もアタマにきます。
目標が無くなって、やることを見いだせず家の中に閉じこもっている昨今、ねえちゃの症状はまた進んできたな、という感じがしています。
2016年06月14日
大麦
テレビで、大麦には悪玉コレステロール(LDL)を下げるなど、健康のためにすごくいいという特集をやっていました。
大麦は、新石器時代の1万年前にはシリアからユーフラテス流域の肥沃な三日月地帯ですでに栽培が始まっていた、世界でもっとも古くから栽培されていた作物の一つだそうです。
当初は、炒って麦粉にしたものを水に溶かして食べたりしていたようですが、やがてパンにする製法が開発されていきました。
農業をやっていたねえちゃの実家では、米のほかに小麦や大麦も作っていたそうです。小麦は製粉する必要がありますが、大麦は米と同じように粒のままで食べることができます。
戦中から戦後、ねえちゃが若いころ、米はたいへん貴重なものだったので、ご飯といえば米と「粒に筋が入っている」大麦が混ざっているのが当たり前。「白米だけのご飯なんて盆か正月だけ」だったそうです。
アタマのほうはともかく、すこぶる健康なねえちゃのカラダをつくたのは、大麦パワーの働きによるところが大きいのかもしれません。
2016年06月13日
目覚し
明け方の4時30分になると、ねえちゃの部屋からにぎやかな音楽が流れだします。
「なんだ」と思って調べてみると、どうも携帯電話の「目覚し」のようです。
2、3年前までやっていた朝の散歩のために、鳴るように携帯に設定してあったのが、解除されないままになっていたのです。
ねえちゃは、そんな目覚し設定のことは、とっくに忘れてしまっていたので、最近は、何か鳴っているなと思いながらも無意識にスイッチを切って眠り続けるのが日課になっていました。
このごろは散歩に出かけることがあっても夕方なので、目覚しの必要性はまったくぜんぜんありません。そこで、きょう、4時30分の目覚しを解除しました。これからは、朝のにぎやかな音楽から開放されそうです。
一日中パジャマでいて、なんにもやることはなく目覚し不要のねえちゃですが、午後7時には夕食、8時になると風呂を沸かして、10時ごろにはきちんと床に就きます。
2016年06月12日
選挙
いよいよ参議院議員選挙も近づいてきました。候補者のポスターが貼られる掲示板も、あちこちで見かけます。
ねえちゃには、とくにに支持している政党や候補者はありません。
連れ合いが健在だったころは、どちらかというと革新的だった夫が決めた候補者と同じ人に投票していたようです。
が、亡くなってからは、親類や近所の人の推薦とかがなければ「なんとなく」決めて、それでも投票には必ず行っているそうです。
選挙といわれてねえちゃが思い出すのが、子どものころ目にした父親の選挙だったそうです。
ねえちゃの父親は、村会議員を何期かやったそうで、選挙になると、みんな忙しそうで緊張して、よそよそしくなった、という記憶がはっきり残っているとか。
周りから「家に誰が来たとか、誰のところへ行ったとか、誰にも言ってはいけないよ」と諭されたそうです。
自分の父親が村の選挙に立候補していることも、「学校でみんなに言われて初めて知った」というような状態だったとか。
そんな子どものころの経験からか、「選挙に出るって、周りもほんとうに大変。ぜったい割に合うことじゃない」とねえちゃはよく言います。
2016年06月11日
カエルの大合唱
夜になると、ねえちゃの家の近くにある水田からカエルが一斉に鳴きだしてたいへんな賑わいをみせるようになりました。まさに「カエルの大合唱」です。
夜の雲にひびきて小田の蛙かな(飯田蛇笏)
蛙田の暮るゝ遅さよ雨のあと(水原秋櫻子)
などなど、俳句にもたくさん詠み込まれています。
カエルが鳴くときには、口腔内の柔らかな皮膚の膜(鳴き袋)をぷくっと膨らませている様子が目に浮かびます。
肺から送られてきた空気によって喉頭を振動させることで音を発し、鳴き袋の中で共鳴させているそうです。
どうしてこんな大合唱をするかというと、繁殖期にオスがメスを呼んで求愛する、とともに他のオスに対して縄張り宣言をする意味などがあると考えられています。
ねえちゃは、カエルが大好きです。庭でアマガエルを見つけたりすると、楽しそうに話しかけたりしています。
2016年06月10日
目標
今年のねえちゃの目標は、4月にあった親戚の結婚式、それから先日あった義姉の一周忌です。
いろいろと周りに面倒をかけたりもしましたが、どちらにも無事、出席することができました。
でも、残念ながら、これら二つの行事のことは、ねえちゃの記憶からはほとんど消えてしまっています。
それから、これらが終了してしまったことで、ねえちゃの当面の目標もまたすっかり無くなってしまいました。
だから、また朝からずっとパジャマ姿で寝ている状態がつづくようになりました。
たとえば、「好きなテレビ番組でも見つけたら」といっても、なかなか気持ちが乗ってこないようです。
「ボケちゃって」という嘆きだけが、繰り返しまた聞かれるようになりました。
2016年06月09日
アイスバー
だいぶ暑くなってきたせいか、ねえちゃはアイスクリームをたくさん食べるようになってきました。
以前は、モナカのバニラとか、カップ入りとかをいくつか、スーパーへ行ったときに買ってきていたようですが、近ごろは、大きいのを一気に食べるのはめんどうになってきました。
そこで、チョコレートで覆われたのやキャンディ、シャーベット、“白くまくん”など、小さなバーが10個、15個とまとめて入った箱を、週1回、生協いくつか注文して持って来てもらうようにしています。
それが、ねえちゃの生活にぴったりとハマったようです。風呂上りだけでなく、食事やお茶のたびにアイスのバーを食べるのが、お楽しみの習慣になってきました。
10本入り、20本入りとかの箱を二つくらいずつ注文して冷凍庫に置いておいても、たいてい1週間しないうちに(本人が食べたという記憶が無いうちに)カラになっています。
2016年06月08日
村長選
ねえちゃが生まれ育ったのは、徹底した財政削減や子育て支援による全国有数の高い出生率などで、「奇跡の村」として知られる長野県南部の下條村です。
「奇跡の村」の立役者である伊藤喜平村長が、今春の村議会で引退を表明しました。
伊藤村長はねえちゃより一つ年上の81歳。1992年7月に就任してから、6期24年間、強いリーダーシップで村を引っ張ってきました。
新聞報道によると、伊藤村長の勇退に伴う村長選挙は、参院選にあわせて7月5日告示、同10日投開票で行われます。
いまのところ、元村議会議長の宮嶋清伸さんと村議の金田憲治さんの新顔2人が出馬を表明しているそうです。
今度の下條村長選はまた、県内の地方選挙で初の「18歳選挙」になるという歴史的な節目にもなりそうです。
遠くに住む一都民でしかない私などに言えるのは、公私混同、権力欲と金銭のセコさ感覚しか持たぬ舛添要一知事のような、どうしようもない首長を選ぶ選挙にはなってほしくない、ということくらい。
若い有権者たちも誇りにできるような、「奇跡の村」の新時代を築くすがすがしい村長選になればいいなと願っています。
2016年06月07日
2016年06月06日
やりたいこと見つける仕事
法事に出かける前には「ボケてどうにもならないことがバレるから何にもしゃべらない
でおこう」と何度も言っていたねえちゃですが、いざ行ってみると、久しぶりに会った
人たちなどと楽しそうにべらべら喋りまくっていました。
楽しく喋っているときは、これといってヘンなところはありません。けれど1日経て
ば、行ったことも会った人もみんな忘れてしまって、まわりは「がっくり」です。
しばらくは、これといった行事もありません。きょう電話をすると「一日なんにもしな
かったけど、何かやらなければならなきゃならないことなかったけ」といいます。
「これからは、テレビを見るとか、やりたいこと見つけることが仕事でしょ」と、こたえておきました。
2016年06月05日
行ったんだったっけ?
きょう東京へ戻ったら、ねえちゃから「カレンダーを見たら4日にねえさまの一周忌ってあるんだけど、行ったんだっけ?」と電話がありました。
義姉の一周忌で久々に実家を訪ねた、つい昨日あったばかりの“一大イベント”ですが、残念ながらねえちゃの記憶からはもう、すっかりと抜け落ちてしまったようです。
法事で、懐かしい人たちにたくさん会えました。実の姉とじっくり話し込むこともできました。姪たちへ、と持っていった「みすゞ飴」を手渡すことも出来ました。
そういうのも、みんな忘れてしまったようです。
けれど、そうして、いろんな人に会ったということは、まぎれもなく確かな経験だったはずです。
そして、どこかにきっと記憶は残っていて、断片的にでも思い出していくことがあるはず。
そういった記憶が断片的にでもよみがえっていくことがまた、生きるということなんだ、という気もしてきます。
2016年06月04日
一周忌
きょうは、ついにねえちゃにとっての一大イベント、義姉の一周忌法要でした。高速バスとJR飯田線を乗り継いで、なんとか無事に実家で行われた法事に参加することができました。
一泊二日の短い旅でしたが、60年ぶりに乗ったという飯田線。「電車やホームは随分変わったけど、ゴットンゴットンいう音は昔のまんまだ」と、懐かしさが込み上げてきたようで若いころのようなはしゃぎぶりでした。
温泉では、旅館の中をあちこち迷ったりはしましたが、大きな露天風呂にほとんど独占状態で、たっぷりと浸かることが出来たそうです。「大きな露天風呂にびっくりして、満天の星を眺める余裕は無かった」みたいですが。
「ひょっとしたらこれが最後かもしれない」と訪れた実家では、家の中の隅々から縁側や蔵など、あちこち見て回りました。甥たちが、きれいに整理整頓してくれていて、何かホッとするものを感じたようです。
「義理が果たせて、これで区切りがついた」。物忘れがひどいので、何が何だかわからないところも色々あったようですが、ねえちゃは満足そうです。お世話いただいたみなさま、ありがとうございました。
2016年06月03日
下條温泉
いよいよ、ねえちゃの実家で行われる法事が明日になりました。これから、高速バスとJR飯田線を乗り継いで天竜峡まで向かいます。
ねえちゃはきょうも「頭がボケちゃって、何がなんだか分からない。行けない」をまた繰り返していますが、「黒い服だけ持って行けばいいのだから」となだめて何とか準備は整いました。
いつものことですが、あれこれ考えようとすると怖気づいて、何もできなくなってしまうようです。
泊まるのは天竜峡の近く、下條温泉の「加賀美」という旅館。下條温泉はほどよいぬめりけがあって肌に優しく、自然に囲まれた露天風呂もあるとか。夜は、降るような満天の星空が満喫できるそうです。
でも、ねえちゃにとっては、とてもそんなことを楽しみにする余裕はありません。
無事に行って来れるかどうか不安で仕方がないようです。
2016年06月02日
フラフラして
もうすぐ法事で久しぶりに実家を訪れるねえちゃですが、朝から「フラフラして、とてもじゃないけど行けない」と、また言い出しました。
ちょっと遠くへ出かける予定があると、1日前くらいに決まって「行けない」と思い込んで尻込みしてしまう、いつもの“病い”です。
本人は「歩けない」というので「ならば、寝て居たら」というと、ひょこひょこ起き出して、洗濯をしたり、洗い物をしたり、あちこち動きまわっています。
体調が悪いからと自分で体温や血圧を測っても、まったく正常です。
いつもにも増して食欲もあり、稲荷寿司やおやきをペロッと平らげました。
「ひょっとしたら、生まれてから二十何年間か暮らした、思い出がいっぱい詰まった家に行くのもこれが最後になるかもしれないんだから、今度だけは這ってでも行かないとダメ」と言うと、少しずつ気を取り直してきました。
2016年06月01日
歯の治療、終わる
半年近くかかった、ねえちゃの歯の治療が、きょうで一段落しました。
入れてもらった義歯の調整や歯全体をクリーニングをしてもらって、「いちおうきょうで終わり。1カ月後くらいに一度ようすを見ましょう」と歯医者さんに言われました。
最初のころは、予約をしても直前キャンセルの繰り返しでしたが、最近は、診察券入りのカードホルダーをぶらさげて私といっしょに真面目に通うようになりました。
どんな治療をしてもらったのか、ねえちゃはぜんぜん覚えていません。
ただ、入れ歯を取り付けたばかりのときにはかなり違和感があったようですが、何度か調整してもらって、だいぶ気にならなくなったみたいです。
歯医者さんの近くの洋服屋さんで、週末にある実家での法事に着ていく服を調達し、ご近所の奥さんが勤めている和菓子屋さんでお土産も買いました。準備は整ってきました。