原因遺伝子アポリポ蛋白E4遺伝子

2019年05月08日

APP遺伝子

1980年代からの研究で、家族性アルツハイマー病にかかわる遺伝子には、おおよそ四つのタイプがあり、それぞれ別の染色体上にあることがわかってきました。

その一つが、老人斑の主成分であるβアミロイド蛋白の「前駆体(APP)遺伝子」です。1991年の英国の生化学者ハーディーらの報告などで、「21番染色体」に異常をもつ家族性アルツハイマー病の原因遺伝子が、このAPP遺伝子であることが明らかになったのです。

もともとアルツハイマー病と似た脳の病態を示すダウン症は、この21番染色体が、通常2本のところが3本になるという染色体異常が原因で起こります。

アルツハイマー病の脳の組織には、特徴的な2種類の構造物があります。一つは老人斑、もう一つは神経原線維変化と呼ばれるものです。

このうち老人斑は、アルツハイマー病の脳のほか、ダウン症の脳に多く見られます。そのダウン症の脳の研究から、老人斑と神経原線維変化のうち、老人斑が時間的に早く生じることも分かりました。

そこで、老人斑がアルツハイマー病の原因ではないかという考えが強まり、ならば、主成分であるβアミロイド蛋白のもとになるAPPの遺伝子に異常が起こったに違いない、とハーディたちは考えたのでした。

患者のDNA内の突然変異をしらみつぶしに調べた結果、APPの遺伝子のアミノ酸たった一つの変化が、アルツハイマー病の発症と関係していることが分かったのです。



harutoshura at 20:53│Comments(0)アルツハイマー病関連 

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