あたりまえの暮らし建築家外山義

2019年03月22日

全国ネットワーク

グループホームの制度創設から2年後の1999(平成11)年1月には、一般の民家などを利用した小規模の在宅介護支援施設である宅老所も含めたネットワーク組織「宅老所・グループホーム全国ネットワーク」も誕生しました。

下記に引用する平成11年1月23日付の設立趣旨書を見ると、当時のグループホームを巡る状況をうかがうことができます。なお、趣旨書の中にある「デイサービスセンターE型」というのは、痴呆性高齢者向け毎日通所型のデイサービスセンターのことです。

〈私たちは、痴呆症の高齢者が、これまで送ってきた普通の生活を地域の中で可能な限り継続していただくことを支援する、宅老所やグループホームなどの小規模で多機能なケアホームを先駆的に取り組んできました。

こうした先駆的な取り組みが、痴呆高齢者が毎日利用できる「デイサービスセンターE型」や共同で生活する「グループホーム」の国庫補助事業を生み、さらには地方自治体単独の弾力的な補助事業の創設を生み出してきたと考えています。

私たちの中には、既に社会福祉法人格を所得し国庫補助事業を運営しているところもありますが、公的補助を受けることなく自主運営をしているところや、公的補助を受けたくとも認められずやむなく自主運営を強いられているところもあります。

こうした宅老所やグループホームは、1980年代半ばから先駆的に始められ、ほとんどはこの5年間以内に開設されたものです。デイサービスセンターE型をも含みますと、現在1300カ所を越えるとされ、そのうちの半数近くは法人格のない住民団体や個人の運営とされています。

平成12年度よりスタートする介護保険下では、サービス提供機関となると同時に痴呆症高齢者と支える住民の地域福祉の拠点ともなり得るものと期待されています。しかしながら、私たちの国における痴呆症高齢者のケアは試行錯誤の域を脱するまでには成熟しておらず、宅老所やグループホームが先駆的に、痴呆症高齢者が求めているであろうケアを実践し実証してきました。

このような経過から、痴呆症高齢者のケアのさらなる充実を目指す、宅老所やグループホーム実践者の、ゆるやかに全国をネットワークする必要性が求められてきました。 そこで、この1年間に急速に組織化された都道府県単位の8連絡会と、先駆的に進めてきた宅老所・グループホームが呼びかけ人となって、このたび標記「宅老所・グループホーム全国ネットワーク」を設立することになりました。

このネットの特徴の一つは、従来型の、公益法人格を有したうえで国庫補助を受けているホーム(施設)と、地方自治体の補助を受けているホーム、そしてその他のホームというように、運営形態別に組織化されていたものから、痴呆症高齢者のケアという共通の目的で公私の宅老所やグループホームがネットすることにあります。

二つめは、宅老所やグループホームは全国一律という考え方よりも、より地域性を生かした運営が求められることから、都道府県などの地方自治体を意識した全国ネットということです。具体的には①痴呆症高齢者のケアに関する情報の収集と提供、②相談、③研修、④研究、⑤社会的な提言など、宅老所・グループホームを推進することを目的とし結成するものです。〉


harutoshura at 20:16│Comments(0)アルツハイマー病関連 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
あたりまえの暮らし建築家外山義