70歳の患者4週間ぶり

2018年12月10日

アルツハイマー化

第2次大戦前後はアルツハイマー病について取りざたされることはあまりなかったようですが、『アルツハイマー』のコンラート&ウルリケ・マウラーによれば、1960年代初頭、学会でその病名が徐々に認められてきた書類が見つかったといいます。

それによると、1964年にデュッセルドルフのエルフリーデ・アルベルトという医学者が発表した「同一疾患過程の発現としての老年痴呆とアルツハイマー病」という論文では、もはや、アルツハイマー病と本来の老年痴呆の間には本質的な違いがあると見てはいません。

「アルツハイマー自身は初老期痴呆と老年痴呆の根本的な相違を明確に結論づけなかった。しかしながら、アルツハイマー病の患者はより急速な経過を示すようである」としているのです。アルベルトは「アルツハイマー化」という新たな概念を導入しました。

それは「潜在性の老年痴呆に既に3年罹患している患者Sch.に外因性障害が加わり、古典的なアルツハイマー病が生じた」というように、既存の老年痴呆がアルツハイマー病の急激な発症によって悪化する過程を表したものでした。

アルベルトはアルツハイマー病を、老年痴呆から進展しうる急性症候群で、老年痴呆の一部であるに違いないと結論づけたわけです。そして、この急性症候群は、予想を上回る速度で重篤な脳障害に進展することもあり得ると考えました。

さらに彼女は、詳細な言語分析の結果、老年痴呆とアルツハイマー病のにおける言語の退化は基本的に同じで、解剖学的にも臨床的にも、これらに根本的な違いはない、という結論を導き出しています。


harutoshura at 17:01│Comments(0)アルツハイマー病関連 

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