解剖所見ヴェロナール

2018年11月27日

プレスビオフレニーではない

自らの教科書にアルツハイマーが見つけた一群の症例を「アルツハイマー病」と位置付けたクレペリン。それでは、彼は当時、この病気についてどのようにとらえていたのでしょう――。

きのう見たように、解剖所見からは、老年痴呆の最も重い症例とみると推測することもできますが、ときに40代後半に発症することからすると、無理があります。少なくとも「早老症」と見なすべきであろう。

非常に重い痴呆、深刻な言語障害、痙縮(手や足が勝手につっぱったり曲がったりする状態)、発作などをともなう臨床像からすると、加齢に伴って起こる痴呆(プレスビオフレニー)とは異なっています。

プレスビオフレニーは、ふつう純粋に老年性の皮質変化を伴うのが常で、ここが決定的に違うからです。

たぶん、初老期疾患として以前に扱われていたいくつかの臨床像と関係があると考えられのではないだろうか。

100年以上前に書かれた教科書でありながら、クレペリンがアルツハイマー病について現在とそう変わらない認識をもっていたことがうかがえます。


harutoshura at 19:01│Comments(0)アルツハイマー 

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