グループホームのねえちゃの部屋を訪ねると、特別なものはありませんが、「日記帳」はいつも手の届くところに置いています。

足の不自由な人は、杖や車いすを使って自分の力で動こうとします。しかし認知症の人は、自分の障害を補う「杖」の使い方がよく分かりません。

でも、ねえちゃはいまのところ、この日記帳が、辛うじて「杖」の役目を果たしているようです。

ねえちゃは、ふつう、あったことをすぐに忘れてしまいます。けれど、「日記にすぐ書いて」と促し、何日あたりのところを読み返して、というと、「ああそうだったんだ」と何とかかんとか記憶を繋ぐことはできるようです。