夕食を終えた8時過ぎ、ねえちゃに電話をしてみました――。

「何か、悩みとか、不自由していることとかない?」と聞くと、落ち着いた声で「バカなことだけ」。

「そりゃ、お医者さまでもたやすくは治しゃせぬ、だからしょうがないよな!」

「そろそろ、夏物とかが要るんじゃないの?」と言うと、「長野はまだそんなでもないから、当分はだいじょうぶ」。

これまでは、電話に出ないと「また徘徊に出たか?」とやきもきしましたが、グループホームへ入ったおかげで、そんな“やきもき”の必要が無くなってきました。

一方で、ねえちゃのほうも「何がなんだか分からず、どうしよう」という一人暮らしの怖さのようなものを、感じなくて済むようになってきているようです。