Aokijima

認知症と生きる「ねえちゃ」の近況と、アルツハイマー病に関する覚書です

2017年04月

フキとゼンマイ

きょうの晩ご飯は、庭で取れたというフキと、近所のかたからもらったゼンマイです。

ねえちゃがめずらしく、ちょっとだけ料理をしました。

フキは煮込みに、ゼンマイはゆでてお浸しにして、花かつおをかけました。いちおう、アク抜きもしたようです。

フキはやや硬めでしたが、ゼンマイはサクサク感があって、まさに春らしいさわやかな味わい。おいしかったです。

「山で採るフキはやわらかいんだけど、やっぱりウチのちょっとしたところに生えるのは硬いんだよね」とねえちゃは繰り返し言っていました。

線香

ねえちゃの家のエネルギーは、クッキングレンジや暖房、風呂など、ほとんどを電気によってまかなっています。

ですから、電源から火が吹いたとかよほどのことがなければ、火事の火元になるようなところはないといいます。

唯一の例外。ライターで火を着けているのが、仏壇のお線香です。

それについては火の始末が心配なのですが、「おじいさんは浄土真宗なので大丈夫」とねえちゃはいいます。

浄土真宗では、仏壇の線香は立てるのではなく、通常、「寝線香」が作法になっているとのこと。

1本の線香を香炉の大きさに合わせて、2つまたは3つに折って、火を付けたあと手であおいで消し、横に寝かせて供えるという方法がとられるのです。

ねえちゃの理屈では「立てないので、火の粉が落ちることがばくて安全」というわけです。

確かに一理はあるとはいえ、それは常識がまかり通っている状態のとき。最近のねえちゃは非常識がまかり通ることが多いので……。

「線香が無くなったから、あした買いに行く」といいます。そろそろ、火を使わない線香とかも検討する必要がありそうです。

「だれだか分かんない」

4日ぶりにねえちゃを訪ねると、いつものようにパジャマのまま、ポカンとしています。

冷蔵庫をのぞいてみると、きょうを含めて、宅食が3日分残っています。

「どうしたの。何、食べてたの?」というと、「分かんない!」

でも、生協にいつも注文している惣菜は冷蔵庫から無くなっているので、飢えていたわけではなくて何か適当に口に入れて過ごして来てはいるようです。

そして「私が、だれだか分かんなくなってきた」と、いつもに無いことを口にします。

「ええ! おばあさんの名前は何ていうの?」というと、「それはまだ分かる」と、自分の名前を言ってみせます。

息子の名も、孫の名も、まだ覚えてはいるようです。「だけど……」

これまでになかった、何かとんでもない混沌にまた一歩入り込んだようで怖いのだけれど、どうしようもない。そんなあたりをまた、さ迷っているのでしょうか。

新しい血圧手帳

ねえちゃは、何もかもを忘れても、日記を付けることと血圧を計って血圧手帳に書き込むことだけは忘れません。

毎日、血圧を計って、折れ線グラフを書き込むのが、生きがいのように思います。

使っているのは、薬局でくれる、医薬品メーカーが無料で配っている血圧手帳です。

きょう昼ごろ、「血圧手帳に書くところが残り少なくなってきた。どうしよう」と、いかにも一大事という感じで電話をかけてきました。

前もって新しいのを渡しておくと、いつも、どこかへ失くしてしまうので、私のほうで管理しているから大丈夫、と毎日のように言っているのですが、心配で心配でそれもすぐ忘れてしまいます。

「大丈夫、今度行ったときに渡すから」というと、ホッとして電話を切りました。
 

駒ケ岳ロープウェイ50年

きょうはデイサービスの日。水曜日、週のまん中の欠かせない行事としてだいぶ、ねえちゃの習慣になってきたようで、元気に帰ってきました。

連休を前に、中央アルプスの千畳敷、美ケ原高原、南アルプス林道など県内各地で開山祭が行われたようです。山岳観光シーズンの到来です。

標高約2600メートルの中央アルプス千畳敷カール(駒ケ根市)で開かれた開山祭では、アルプホルンの息の合った演奏も披露されたそうです。

千畳敷と、しらび平駅(宮田村)を7分半ほどで結ぶ駒ケ岳ロープウェイは、1967(昭和42)年7月に開通しました。今年でちょうど開業50周年だそうです。

開業した当時、麓の駒ヶ根市に住んでいたねえちゃにとって、できたばかりのロープウェイに乗った思い出は忘れられないようです。

ロープウェイは全長2334m。千畳敷駅の標高は2611.5mあり、索道・鉄道の駅としては日本で最も高いところにあるそうで、高低差950mも日本最高だとか。

今季は残雪が多いため、高山植物が見られるのは7月中旬になりそうだそうです。 
 
松井潤
matsuijun@jg8.so-net.ne.jp
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