Aokijima

認知症と生きる「ねえちゃ」の近況と、アルツハイマー病に関する記録です

2016年06月

リハビリ

日が暮れる少し前になると、ゆっくりゆっくり足を少しずつ前に出しながら、田んぼのわきを歩いている初老の男性にしばしば出あいます。
脳血管系の病気か何かで、半身が不自由になられて、そのリハビリのために歩いておられるのでしょうか。
ねえちゃはカラダは元気ですが、相変わらず、アタマのほうは「ぼか~んとしたまんま。何がなんだか分からない」と嘆く日々が続いています。
「何もやることがない」「何もしたいと思わない」「そのうちに何にも分からなるんじゃないかと気がきでない」
ハタから見ると元気で、自分でもカラダの衰えは感じていないのに、アタマの衰えがじれったくてしかたがないようです。
「決めたテレビ番組を毎日見るとか、毎日一品自分で食べたいものを作ってみるとか、一日一ページずつでも本を読むとか、あのおじさんのようにほんの少しずつでもリハビりだと思って続けたら」といつものように話します。
「そうなんだよね」といつものように応えながらも、こうした周りの言葉はねえちゃの頭には留まることなく、すぐに消えて行ってしまいます。

 

ブナシメジ

ご近所から、ブナシメジとエリンギを頂戴しました。

エリンギはさっそく今夜、炒め物にしました。シャキシャキと歯切れが良く、おいしくいただきました。

「ブナシメジはどうやって食べようか」と聞くと、ねえちゃは「やっぱり、みそ汁かなあ」。

ブナシメジについてねえちゃは、子どものころ実家で「クヌキ、コナラの原木に穴をあけてシイタケの菌を植え付けるように、たしかかブナの木に植え付けていたような気がする」といいます。

けれど、ブナがどういう木だったのか、どうしても目に浮かんでこない、のだそうです。

ブナは、日本列島に広く分布している落葉高木。長野県の山里でずっと暮らしてきたねえちゃですから、見たことが無いはずはないのですが。

スバル

ねえちゃの家には、2台分の駐車スペースがあります。でも、車は置いていません。
お客さんが来たときや、お隣さんが貸してほしいといってきたときに使ってもらうだけです。
連れ合いはずっと、スバルの軽自動車を愛用していました。
特に、「小さけどエンジンがすごくいい」と、「てんとう虫」の通称で親しまれた「スバル360」がお気に入りでした。
スバル360」は、日本初の「国民車」として人気があり、1958年から1970年までのべ12年間に渡って39万2000台が生産されたそうです。
「360」が製造されなくなっても、後継のスバルの軽に乗っていた連れ合いですが、5年前に他界。

ねえちゃは運転免許を持っていませんが、夫との思い出が詰まっている車を死後も置いたままにして、定期的にエンジンをふかしたり、掃除をしたりして来ました。
でも、維持費がかさむだけなので「このあたりで」と、3年ほど前にやむなく廃車、ということになりました。

果物の季節

散歩がてらぶらりと川中島の八幡原古戦場を訪れると、産直の売店にいろんな果物が並んでいました。

思わず、赤紅色に熟したネクタリンをザル一山、さらに「ビワもおいしいよ」とすすめられてついつい、それも一山買いました。

ねえちゃも「あんずの里」として知られる千曲市に住む従妹から、アンズをたくさんもらったと喜んでいます。

信州は、リンゴだけでなくいろんな種類の果物がとれます。果物の宝庫です。

しっかりした甘みとほどよい酸味が何ともいえないネクタリンは、長野県が全生産の8割近くを占めているそうです。

また、果実酒やジャムにしてもおいしいアンズは、全国の生産量を青森県と二分しているとか。

暑さが厳しさを増していくなか、信州もいよいよ果物のシーズン本番です。

 

長い夜

ねえちゃは、夜6時になると夕飯を食べて、7時を過ぎればさっさと片づけてしまいます。

テーブルに残りの食べ物やお菓子を置いて、テレビを観ながらのんびり夜を過ごす、というようなことはほとんどしません。
夜、テーブルにいつまでも食べ物が乗っかっているとイライラしてくるようです。
食事が済めば日記を書いて、血圧を測り、ふろを焚いて入る。
ふろを上がればアイスクリームを一本食べて、9時には就寝となります。
日曜日くらい、ふろがへ入る前に長野にも関り深い「真田丸」でも観たら、というのですが、相変わらずぜんぜん興味がないようです。
かといって、きょうもあしたも他に何かやることがあるわけでもありません。
「本でも読んだら」といっても、いつものように「そうだね」といいながら、全くその気はないようです。
日曜日も、月曜日も、いつものように「長い夜」だけが待っています。

松井潤
matsuijunta@gmail.com
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