夕方、ねえちゃのところへ電話をすると—―

「孫たちは、何時ごろ帰ったの?」「よくわからない」。

「来たことは覚えているの?」「言われてみれば、なんとなく来たような気はする」

「買い物に行ったりしたんじゃないの?」「う~ん!」

「孫たちの名前は覚えてる?」「それは、まだわかってるけど」

お盆の時期に、連れ合いの七回忌で久しぶりに家族が集まってずいぶんと喜んでいたねえちゃですが、いつものように超高速で、それらのほとんどは忘却の彼方へと消え去っていってしまったようです。

目下、気になってしょうがないのは、日記とともにもっともねえちゃが大切にしている血圧手帳がどこかへ行ってしまったことみたいです。