世界保健機関(WHO)が、各国に、認知症の人に優しい社会づくりを促す「行動計画案」を策定したそうです。特定の病気に関してWHOが行動計画をつくることはめったにないことだとか。

行動計画案は、社会啓発、リスクの軽減、診断、介護者支援、研究など7分野の対策を各国に求める内容で、2025年までに、194の加盟国の75%が国家戦略を策定する、すべての加盟国は認知症の人に優しい社会を作るための啓発キャンペーンをする、受診率の向上などを目標にしています。

WHOの報告書によると、世界の認知症有病数は現在、約3560万人に上り、2030年までに2倍の6570万人、2050年までに3倍の1億1540万に増えると予測されているそうです。

認知症は毎年770万人ずつ増え続け、半数以上は低・中所得国に集中し、この割合は2050年までに70%以上に上昇するとみられています。また、認知症の治療や社会的損失のコストの総計は、1年当たり50兆円(6040億USドル)以上にのぼるとか。

それでも日本のオレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)のように全国規模で認知症対策を適切に対処するプログラムをしている国は、世界に8ヵ国しかないということです。

認知症というのは、誰かに特別なものではなく、世界のだれもがかかわり試行模索していかなければならない、身近で、遠い、人類の課題なのでしょう。