Aokijima

認知症と生きる「ねえちゃ」の近況と、アルツハイマー病に関する覚書です

地下足袋

治山の仕事をしていたねえちゃの連れ合いは、日本アルプスの山々にもしばしば足を踏み入れていました。

でも、登山家というけではなかったので、着ていくのはいつも作業服。

それに靴は履かず、大工さんなんかがよく使っている指が二股に分かれた地下足袋でした。

職場の人たちと槍ヶ岳や穂高岳を地下足袋で登っていく姿は、私が子供のときは、なんとなく格好わるいなと感じたものです。

ですが実際に履いてみると、少し底が厚い地下足袋だと、軽くて、沢も岩場も自在に歩けて、けっこう快適でした。

お盆休み中、北アルプス涸沢のテント場には、赤、青、黄など色とりどりのテントで埋まったようです。

そんな登山家たちの片隅で、地味な山男たちもきとっと、いろんなところで活躍していることでしょう。

玉音放送

今年ももうすぐ、終戦の日を迎えます。

ねえちゃにとって、9歳のときに聴いたあの玉音放送には、やはり、特別の思い出があるそうです。

戦時中、実家のある下條村には、かなりの数の学生さんたちが、疎開で来ていたようです。

中には台湾からの留学生もいて、内々に蓄えていた農作物をこっそり食べさせたりして、家で面倒をみていたとか。

終戦の日の正午。実家の戸棚の上に置かれたラジオの周りに家族や学生さんたちがたくさん集まりました。

そして「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び……」の「玉音」をみんな正座をして、涙を目にして聞いていたそうです。

子どものねえちゃには詳しいことは分からなかったそうですが、何かとんでもないことになったという衝撃は、いまも記憶にくっきりと残っているそうです。

 

御巣鷹山

5年前に亡くなったねえちゃの連れ合いの故郷は群馬県の吾妻だったので、以前は、碓氷峠を越えるなどして長野と群馬を行き来することがよくありました。

31年前、そんな碓氷峠に近い御巣鷹の尾根で起こった日航ジャンボ機墜落事故の衝撃は、いまも強く印象に残っています。

今夏は、遺族の慰霊登山に向けて登山道の整備などをしていた日航社員が滑落して死亡する、という惨事も起こってしまいました。

今年も墜落時刻の午後6時56分に合わせて、上野村の「慰霊の園」で追悼慰霊式が営まれ、遺族らは犠牲者の数と同じ520本のろうそくに火をともし、黙とうしたそうです。

あの事故の後、私もずいぶんたくさん飛行機に乗りましたが、いまだにあの時の衝撃から、飛行機に乗るのが怖くてしかたありません。

お盆を告げる「山の日」

砂浜を埋めた海水浴客たちに「きょうは何の日だか知っていますか」とテレビでインタヴューをしていました。

何の祝日なのか意識せずに、海へ遊びに来ている人が多いようで「山の日なんですか、山の日に海というのもへんといえばへんですよね」といった答えも返っていました。

世界でも例のない新たな祝日「山の日」を迎えたきょう、北アルプスの玄関口、上高地では、皇太子ご一家も散策を楽しまれたとか。

「山の日」がどれくらい知られているかはわかりませんが、「真田丸」効果なんかもあってか、この夏は、長野県を訪れる観光客はずいぶん多いだな、という感じはしています。

とはいえ、実際のところは「お盆休みを告げる祝日」。「山の日」は、帰省ラッシュの日という人たちが多くなっていくのではないでしょうか。

亡夫のタオル

5年前に亡くなったねえちゃの連れ合いが残したもので、いまも重宝がって使っているものにタオルがあります。

夫が長年勤め、いまではもう解散してしまった「林業土木コンサルタンツ」という会社のタオルです。

黄、青、赤など何種類かあって、「cfc」という略称が入っています。

何といっても厚地で弾力があるのが特徴で、肌に心地よく、水分をしっかりと吸い取ってくれます。

特に夏の暑い時期に、手を拭いたり、汗を拭ったり、西瓜や桃を食べたりするときに使っうのには最適です。

二階の押入れには、まだ夫が残したタオルがたくさん残っていて、ねえちゃはいまも毎日使っています。

猛暑

「熱中症が693人も。ひどいもんだね!」。猛暑を伝えるテレビのニュースを復誦するように、ねえちゃは大きな声を出していいます。

以前は、小さな声でブツブツと独り言をいつも言っているようなところがありましたが、最近はテレビのアナウンスなどを大きな声で繰り返すようになりました。

ブツブツよりはだいぶマシかな、と思っています。

ねえちゃは、このあいだ北海道からもらったメロンや、近所からお裾分けしてもらったスイカなど水分のあるものを昼間からたくさん食べています。食欲十分です。

それに散歩に出かけるのも、夕方、陽が陰りはじめたころになったので、ねえちゃに熱中症や夏バテの気配はまったく感じられません。

ただ、気温に対する感度が鈍くなっているのか、部屋の中がかなりムシムシしているのに、冷房を入れないでいることが多いのは少し気になります。

本当の誕生日

8月2日に80歳になったねえちゃですが、実は、この日は本当の誕生日ではないのだといいます。

ほんとうは、5月何日か。だったのだけれど、「忘れられたころ生まれた末っ子だったので、役場へ届けるのも忘れられていた」そうで、3カ月遅れになってしまったのだそうです。

ちなみに、近所で1~2日後に生まれた同級生がいて、その人は6月何日かが誕生日なのだそうで、「なんで私より先に生まれたのに、誕生日が後なの」とよくからかわれたとか。

とはいえ、1936(昭和11)年生まれであることは確かです。きょう、退位の思いを表明された天皇陛下は、ねえちゃより3つも年上なのです。

「それなのに、あれだけ大変な仕事を続けておられるわけだから、そろそろゆっくりしてもらいたいものだよね」

待望のメロンで傘寿祝い

食べごろになるまでと、1週間あまり取っておいた北海道・富良野産のメロン。

5日遅れできょう行った、ねえちゃの傘寿祝いで、ついに半分に割ってみました。

待ったかいがあって、皮の近くまで適度に熟れていて、まさに食べごろでした。

甘すぎず、クセもなく、メロンらしくいデリケートな味わい、堪能できました。

ねえちゃも、大満足です。

せっかくだからと、切った半分を、いつもお世話になっている近所の方にお裾分けしました。

ところで、甲子園の開幕戦で鳴門(徳島)とあたった長野県代表の佐久長聖は、惜しくも2―3で敗退。

ねえちゃはテレビで、この試合の最初のほうは観ていたようですが、すぐに眠ってしまって、気が付いたときにはもう終わってしまっていたそうです。

開幕試合

いよいよリオデジャネイロ・オリンピックが、開幕しました。

そして国内では、7日、第98回全国高校野球選手権大会が開幕します。

昼は高校野球、夜は地球の裏側のオリンピックと、テレビはしばらくスポーツ一色となることでしょう。

ところで甲子園のほうですが、2年ぶり7度目の出場を果たした長野県代表の佐久長聖は、あすの開幕試合に出場します。

対戦相手は、5年連続11度目出場の強豪、鳴門(徳島)です。

長野県勢が夏の開幕戦に登場するのは5度目。夏の甲子園で徳島県勢と対戦するのは4度目になるとか。

佐久長聖の健闘を祈ります。

 

開幕

いよいよ、リオデジャネイロ・オリンピックがはじまりました。

サッカー男子の1次リーグ、日本の初戦はブラジル北部のマナウスで行われ、残念ながらナイジェリアに4―5で惜敗。

幸先のいいスタートとはいきませんでした。

でも、今回のオリンピックは、陸上、水泳、柔道、レスリング、バトミントン、卓球などなど、ワクワクさせてくれる競技が近年になくたくさんあるように思われます。

これから、眠れない夜がつづきそうです。

ねえちゃもオリンピックが近づいたことは分かっているようですが、この競技はテレビで絶体観るんだといった意欲はまだ感じられません。

熱中して寝るのも忘れて応援してくれるようになれば、うれしいのですが。

松井潤
matsuijun@jg8.so-net.ne.jp
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