Aokijima

認知症と生きる「ねえちゃ」の近況と、アルツハイマー病に関する覚書です

要介護認定調査

要介護認定の度合いを判定する介護保険認定調査員の女性が、きょう、ねえちゃの家を訪れました。

心身状態や日頃の生活に関わる質問や、認知症にかかわるテスト、寝返りの打ち方など1時間余りにわたって調べていきました。

調査は、厚労省の定めた要介護認定調査票に基づくものだそうで、67の調査項目と、申請者の介護に係わる特記事項が記録されるそうです。

カラダのほうはこれといった不自由のないねえちゃにとって、当面の一番の課題は、毎日きちんとアルツハイマーなどの薬を飲めるような体制をつくることです。

調査の結果が出るのに、1カ月程度はかかるそうです。果たして、どのような介護が可能となるのか?

生存保険

ねえちゃは午前中、かんぽ生命の生存保険の受け取り手続きに、最寄りの郵便局へ行って来ました。

一定期間を経過した時点で生存している場合に、保険金を受け取ることができる生存保険。決して裕福ではないねえちゃにとって、これから生きていくリスクに備える重要な蓄えです。

けれど、生存保険とはどういうものかも、自分がその保険に入っていたのかどうかも、いまではほとんど覚えていません。

だから「重要」と書かれた郵便局からのお知らせが来ても、ただオロオロするだけです。

物置の奥のめったに使わない金庫から保険証書を探し出し、どの印鑑を持って行ったらいいのか迷いに迷って、手続きに必要なものをなんとかそろえてリュックサックに詰め、出かけました。

そして郵便局で、窓口の女性に教えてもらって、何とか必要な書類を埋めて提出することができました。

手続きを終えてホッとしたねえちゃは「何かおいしいもの買って帰ろう!」。

もう保険金ををもらった気になったのか、久々にご機嫌です。

メモ帳

ねえちゃは、買い物など何か用事があるときは、広告の紙の裏などに要件をメモしていきます。

ですが、メモをしたことも、紙を持っていることもたいてい忘れてしまって、目的のものをなかなか買ってこれません。

それに最近は、「**が欲しい」とか、「**を食べたい」といった欲求自体もほとんど無くなってきています。

夕食は何にしよう、と買ってくるのではなくて、家にすでにあるものを何となくあれこれまた買ってきてしまします。

紙にメモをするのではすぐ忘れてしまうので、いつも持ち歩けるメモ帳を使うようにしたらというと、きょう、最寄りのスーパーへの買い物のついでにメモ帳を2冊買って来ました。

ただし、買ってきたことも忘れてしまっていましたけれど。何でも書くようにとテーブルの上にいつも置くようにしている大学ノートとともに、このメモ帳が何らかの役に立ってくれればいいのですが。

マイナンバーカード

ねえちゃは、保険や介護関係などいろんな手続きに必要になってきた「マイナンバーカード」のことが、まだよく分かっていません。

郵送されてきた「通知カード」は、健康保険証とともにとても大切なものだからと、財布の中に入れてはあります。

通知カードに書かれている番号は、日本国民であることの証しになるものだから、といちおう話しています。

ねえちゃは運転免許証を持っていないので、マイナンバーカードを作っておけば身分証明書の役割を果たして便利です。

ですから、近くのスーパーに置いてある自動撮影機の前を通るたびに「ここで写真を撮ってカードを申請したら」というのですが、ねえちゃはなかなかその気になってはくれません。

ピルケース

ねえちゃは、きのうからアルツハイマー病の薬を飲むようになりました。

これまで、1日1錠ずつ飲んでいた血圧の薬と合わせて、夕食後に毎日2錠ずつ飲まなければなりません。

2錠ずつきちんと飲めるようにと、ピルケースを買って来ました。

一つのセルにアルツハイマーと血圧の薬を1錠ずつ入れておいて、夕食後、間違えずに飲めるようにしました。

ところが、きょうの朝、ピルケースを覗いてみると、もう二つ目のセルがカラになっているのです。

きのうの夜に薬を飲んでから朝までに、もう1錠ずつを飲んでしまっていたのです。

これから少しずつ量を増やしていく必要のあるアルツハイマーの薬は特に、決まった時間に定量ずつきちんと飲まなければなりません。

ずっと処方してもらっている血圧の薬も、飲み忘れがたくさんあるようです。自分ではやっているつもりでいても、薬をちゃんと飲むこともできなっているのでしょう。

アルツハイマー薬

ねえちゃは、近くの脳神経外科できょうMRI検査を受けました。結果は、やはりアルツハイマー型認知症の対策をしたほうがいいとのことで、さっそく薬を処方してもらいました。

「アリセプト」という、アルツハイマー型認知症などの症状が進行するのを抑えるエーザイが開発した薬です。認知症治療薬の中で最も古くから使用されているようです。

まずは1日1回3mgを1週間服用して副作用の有無などを観察してから、1日1回5mgに増量することなどを検討していくことになりました。

アルツハイマー型認知症では、脳内の神経伝達をつかさどる化学物質の一つ、アセチルコリンが減少していることが知られています。

アリセプトには、このアセチルコリンを分解してしまう酵素を阻害する働きがあり、脳内でのアセチルコリン濃度を高めて神経伝達を活性化するのだそうです。

とはいっても、アルツハイマー病にはまだ根本的な治療法はありません。そんなアルツハイマーと、ねえちゃはどう共生していけるのか。模索は始まったばかりです。

MRI

あしたは、ねえちゃの認知症の状態を確かめるMRI検査を近くの病院で受けます。

あの、強力な磁石でできた筒の中に入って、磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する、最近ではすっかりおなじみの検査です。

高周波の磁場のなかで、体内の水素原子に共鳴現象を起こさせ、反応する信号を画像化するしくみ。

日本語だと、核磁気共鳴画像法というややこしい呼び名がついています。

簡単にいうと体内の水をトレースしていく検査なので、水分量が多い脳や血管などの診断に威力を発揮するようです。

ねえちゃは3年ほど前にも別の病院でMRI検査を受けたことがあります。

その時のことはすっかり忘れていますが、胃カメラのように痛いのを我慢しなければならないというようなことはない、という認識は頭のどこかにあるようです。

台風崩れの雨が、ひどくならないといいのですが。

りんご三兄弟

いよいよ「りんご三兄弟」のシーズンが近づいてきました。

りんご三兄弟は長野県で生まれ、いま売り出し中のオリジナル品種のりんご、「秋映(あきばえ)」「シナノスイート」そして「シナノゴールド」をいいます。

三兄弟のうち一番早く食べられるのが、長男の「秋映」です。「千秋」と「つがる」を交配し、1993年に品種登録されました。

収穫時期は今月下旬から10月中旬にかけて。濃い赤色をしていて酸味が強く、肉質は硬くしゃきしゃきと噛みごたえが魅力。

「ふじ」と「つがる」を交配してつくられた次男の「シナノスイート」の旬は10月。果汁が多くて、甘味たっぷりです。

三男のシナノゴールドは、10月中旬から11月上旬と三兄弟で収穫がもっと遅いのが特徴です。「ゴールデンデリシャス」と「千秋」を交配してつくられた、黄色いりんご。酸味と甘味のバランスが抜群です。

ねえちゃの暮らす青木島でも、リンゴが一斉に実をつける季節がもうすぐです。

防災

ねえちゃの家の2階には、非常用のロープ梯子に加えて、亡夫がまさかのとき下に降りられるように、と残していった紅色のザイルも置いてあります。

キッチンも、暖房も、ほとんどが電気で、地震が来ても、火が燃え広がる可能性は低いようにしています。

特に「非常食」は用意していませんが、生協に注文したペットボトル入りの水やパックに入ったご飯が、数日分は大丈夫なようにしています。

防災の日に「避難するならどこだろう」と考えていたら、公民館に併設された体育館もあるし、小学校も近くにあります。

まずまずの防災環境。ですが、「もしこの家が潰れたら、埋まって死ねれば本望だ」と、ねえちゃは口癖のように言っています。

繰り返し

「おじいさんが死んだのいつだったの?」

きのうのつづきで、朝からまた繰り返しねえちゃに聞いてみました。

最初は「忘れた」「3年前だったっけ?」などと言っていましたが、

「そうじゃなでしょ、きのうメモしたノートを見て!」

とやっていると、「5年前」、「東日本大震災の3日後」と、だんだんはっきり答えられるようになって来ました。

忘れたかな、と思ったころまた聞いてみても、今度はちゃんと「5年前」。

「繰り返し」の効果は、あるみたいです。

これからも、粘り強くあきらめず、でいくことが大切のようです。



松井潤
matsuijun@jg8.so-net.ne.jp
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