2016年12月10日
柚子湯
きのう、おいたちからもらったユズをねえちゃはさっそくお風呂に浮かべて、柚子湯に浸かりました。
おいたちが来たことすらすぐに忘れていたのですが、せっかくユズがあるのだからお風呂に、といったあたりは不思議に忘れません。
「ゆず湯に入れば風邪を引かない」とよく言われますが、日本では江戸時代から冬至にユズを浮かべて入浴する習慣があったそうです。
実際、柚子湯には血液の流れを良くする血行促進効果があって、風邪の予防だけでなく、冷え性や神経痛、腰痛などにも効くとか。
また、ひびやあかぎれを治したり、湯冷めを防ぐ効果もあるそうです。
また、ひびやあかぎれを治したり、湯冷めを防ぐ効果もあるそうです。
ほんとうは輪切りにして入れたほうがいいようですが、とりあえず5個ほど、丸いまんまお風呂に浮かんでいます。
確かにじわっと温まってきて、快適です。
確かにじわっと温まってきて、快適です。
2016年12月09日
ユズの来客
きょうは、ねえちゃの60代のおい2人が、採りたてのユズをたくさん持って訪ねてくれました。
お昼にはお寿司の出前を頼んで、最近の郷里の様子や昔の実家のことなど、2時間半ほどひっきりなしに話をしました。
1分前のことでもみんな忘れてしまうねえちゃですが、母親が死んだときの模様など、昔のことは驚くほどよく覚えていて、いま見てきたばかりのようにしゃべりまくります。
ふだん、しゃべりたくても、しゃべる相手がいないことが多いので、久々に大満足だったようです。
けれど、夜になって「きょうだれが来たの」と聞いても、記憶からすっかり消え去ってしまったようで、ぜんぜん覚えていません。
おまけに私が居るのも忘れてしまっていて、早々と一人で夕ごはんを食べてしまったといっています。
2016年12月08日
タニシ
きょうの夜、テレビで、水田でジャンボタニシが稲の苗を食べ荒して大きな被害が出ている、という番組をやっていました。
「そうそう、タニシ、子どものころ取って来てよく食べた」と、ねえちゃは珍しく身を乗り出して、懐かしそうにテレビを覗き込んでいました。
タニシは、淡水に棲息する、数cmの黒っぽく見える巻貝。水田、用水路、池などに広く分布しています。
リンゴの大きさくらいにもなるというジャンボタニシは、スクミリンゴガイをいい、正確にはタニシ科ではないそうなので、ねえちゃの思い出のタニシとは違うかもしれません。
それはともかく、子どものころタニシを取って来ると、一日くらい水に入れておいて泥を吐かせてから、殻ごと味噌汁に入れて食べるのが常だったそうです。
食べるとき殻から中身が出てきやすいように、殻の先のほうを割っておくのだそうですが、うまく割らないと殻の破片がジャリジャリと混ざって食べられたものではなかった、とか。
「味は」と聞くと、「ん~」と言うにとどまりました。
2016年12月07日
1カ月
きょうも朝はあまり乗り気でなかったねえちゃですが、お嫁さんに電話で起こされて、なんとかデイサービスセンターへ行って来ました。
センターでお風呂に入ったこともちゃんと覚えているし、「5時前には帰ってきた」と、珍しく帰宅時間もちゃんと話すことが出来ました。
トライアルのときは「行きたくない」とダダをこねて行くのを拒否することもありましたが、なんとなく慣れては来たようです。
これで、センター通いも1カ月無事に続いたことになります。周りとしては、ホッとしていたところ。
これで、センター通いも1カ月無事に続いたことになります。周りとしては、ホッとしていたところ。
センターでいろんな人とだんだん接するようになって、何か、愉しみをみつけてくれればいいのですが。
2016年12月06日
アリセプト
ねえちゃが飲んでいる「アリセプト」は、日本のアルツハイマー認知症治療分野で初めて世界的な評価を受けたエーザイの薬です。
アルツハイマー病は、脳の神経細胞間の情報伝達をつかさどるアセチルコリンが減少することが知られています。
脳内には、アセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼという酵素が存在します。
アリセプトはこの酵素の働きを阻害することで脳内のアセチルコリン濃度を高め、アルツハイマー型認知症の悪化を防ぐ作用があるとされます。
アリセプトは1997年にアメリカで発売され、99年に国内でも使われ出しました。日米両国を中心にピーク時には世界で3200億円強の売り上げを達成したそうです。
エーザイでアリセプトを開発した杉本八郎さんは、認知症になった母親から、誰なのとたずねられて「息子の八郎ですよ」とこたえると、「そうですか、私にも八郎という子どもがいるんですよ」といわれたことがあったそうです。
これをきっかけに、会社から2度も認知症の開発を中止するよう厳命を受けたにもかかわらず、それを拒んで開発を進めたのだとか。
2016年12月05日
命の綱
きょうは、午後3時ごろ、生協から一週間分の食料が届く恒例の月曜日です。
以前は、生協の配達の人が来ても、来たことをすぐに忘れてしまって何が何だかわからないでいたねえちゃですが、ここ2~3回、来たことをちゃんと覚えているようになりました。
「食べるものなんか自分で買ってくればいい」と1年くらい前まで、生協のことはまったく眼中になかったのですが、買い物に行くことができなくなった最近は、そんなことは言ってられません。
生きていくのに「生協」が頼みの綱になってきているのですから。
物忘れがひどくなっても、生きていくのでどうしても必要な状態になれば、ギリギリのところでまた記憶にとどまるように“復旧”されるのかもしれません。
電話で話すたびにねえちゃは「なんせバカになっちゃって、困ったよ」と嘆きながらも、「お前がだれかはまだ覚えているけど」と確かめるように付け足します。
2016年12月04日
ホップ
ビールなどに含まれるホップ由来の苦味成分に、アルツハイマー病の予防効果があることが、キリンと東京大学、学習院大学のグループの動物実験でわかりました。
アルツハイマー病を患ったマウスに、ホップ由来の苦味成分「イソα酸」を混ぜたエサを、3カ月間投与したところ、脳内の老廃物を除去するミクログリアという細胞が活性化。
ミクログリアが、アルツハイマー病の原因になるたんぱく質「βアミロイド」の蓄積を防いだり、炎症を抑えたりすることで、病気の進行を抑える効果があると考えられるとか。
これまでにも、適度な量の酒類の摂取は認知症の防御因子として報告されています。とくに赤ワインのポリフェノールは認知症への効果があると考えられています。
ビールに華やかな香りと爽やかな苦味をもたらすホップは、ビールの原料として1000年以上にわたって使われているそうです。
ビールがアルツハイマーの予防になるなんて思いがけない朗報ですが、残念ながらねえちゃはビールも、ワインも、どんなに誘っても酒類は頑固なまでに、決して飲もうとしません。
2016年12月03日
土日の食事
最近ねえちゃの食事のよりどころになっていて「宅食」は、土日はお休みです。
それに、生協に頼んでおいた宅配が届くのは、毎週月曜日。
ですから家にある食料は、土日がいちばん少なくなります。
若い世帯の家なら、みんなで外食に出かけることもあるでしょうが、ねえちゃはそういうわけにもいきません。
「今晩は冷蔵庫にあるもので何とかなった。でも、あしたは久しぶりにスーパーへ行こうか」と、話ていました。
2016年12月02日
姉に電話
ねえちゃは最近、息子の家以外に自分のほうから電話を掛けることはほとんどありません。
これといった用がないということもありますが、ときどき、電話を掛けるやりかたを忘れてしまったのではないか、と感じることもあります。
ただ、生き残っている唯一の兄弟姉妹である姉のところには、何かにつけ、電話をしたいと思っています。
でも、姉は午前中は畑に出ていることが多く、昼過ぎにはお昼寝の時間だとかで、なかなか話すチャンスにめぐまれません。
電話を掛けているという夢でも見ているためなのか、電話の仕方を忘れてしまったのか、最近は「いつ電話を掛けてもつながらない」とイライラしています。
「そんなはずはない。向こうは大家族で、誰かは必ずいるはずなんだから。ちゃんと電話番号を確かめて」と、今晩、改めて掛け直してもらうと、「通じた」と嬉しそうでした。
2016年12月01日
銀行へ
きょう、ねえちゃは、およそ1カ月ぶりに銀行へ行ってお金をおろしてきました。
とともに、通帳の記載がいっぱいになってしまっていたので、新しい通帳に切り替えてもらってきました。
長野県のPRキャラクター「アルクマ」くんが入った、お気に入りのデザインの通帳です。
最近ねえちゃは、生協の配達や宅食、通販などで生活のほとんどの用を足しています。
お金をやり取りするのを忘れると困るので若干の現金のやりとりはしますが、大半は銀行の引き落としに変えました。
ですから、お金を扱うことはグンと減ってきています。
でも、銀行のお客様係りの人に「**円おろして、新しい通帳にしたいんだけど」と言って、一人で用事を済ますことはまだなんとかできています。
2016年11月30日
連絡帳
きょうはデイサービスセンターの日。「体調が悪いので行きたくない」と言っていたねえちゃですが、朝、お嫁さんからかかって来た電話に励まされて、なんとか出かけました。
きょうは、お風呂に入ったことは覚えているとのこと。昼ごはんは、「何を食べたか忘れたけど、たくさん食べた。野菜が多かった気がする」といいます。
夕方帰ってきてから「連絡帳」とかいうのがどこかへ行ってしまった、といって探していました。
どうも、センターであったことなどが書かれているもののようですが、見つかりません。
以前は、きっちり整理整頓をして、ものを失くすなんてことはあり得なかったねえちゃですが、最近は何となく片づけているようでいて何がどこにあるのか皆目分からないような状態になっています。
2016年11月29日
過食
1週間ぶりくらいでねえちゃの家に行ってみると、生協からきのうの夕方届いたはずの惣菜類の大半がなくなっています。
朝や昼のおかずとして、3、4日は大丈夫かな注文しているのですが、バックがいくつも空になっていることからすると、届いたとたんに1日足らずで食べてしまったようです。
認知症患者には、目を離したすきに冷蔵庫の中のものを食べつくしてしまったり、何杯もご飯を食べ続ける過食症状が見られることもあるといわれます。
食事を取ることで血糖値が上がるのを感知して、「これ以上は要らない」と食欲を抑える満腹中枢がおかしくなってきているのでしょうか。
もの忘れがひどくなって、ご飯を食べても、食べても、食べたことを忘れてしまうのでしょうか。
いずれにしても最近、一日中寝てばかりいるのに食欲が異常に多いな、と感じることが増えてきました。
2016年11月28日
効き目
ねえちゃは最近ようやく、アルツハイマー病と血圧の薬を一錠ずつ飲む習慣が身についてきたようです。
ねえちゃが飲んでいるアルツハイマー病薬は、アリセプト(ドネペジル)という薬ですが、他にリバスチグミン、ガランタミン、メマンチンの3種類の薬が治療に使用されているそうです。
脳は、膨大な数の神経細胞(ニューロン)の巨大なネットワークとして成り立っています。こうした医薬品は、ニューロン間の情報を伝達する化学物質です。
神経伝達物質を制御することによって、思考や記憶、発語能力を維持するのに役立ち、特定の行動や精神症状の改善にも役立つ可能性があるといいます。
でも、これらの医薬品は、アルツハイマー病の病態そのものの進行に変化を与えるものではありません。効くか効かないかは人によって違うようです。
ねえちゃについても、効いているのかどうか、はっきりしたことは分かりません。
ねえちゃについても、効いているのかどうか、はっきりしたことは分かりません。
アルツハイマー病のよくある行動・心理症状としては、不眠、興奮、徘徊、不安、怒り、鬱などが挙げられています。
こうした症状がなぜ起こるのか、それらに対処する決め手になる治療法はないのか、といった点については、まだまだ研究のまっただ中、ということなのでしょう。
2016年11月27日
老人性鬱
「おまえ、きょう来るんでしょう。雨が降っていて買い物に行けないから、夕食に何か買ってきてくれない」と、ねえちゃから電話がありました。
私が、きょう行く予定はありません。何を勘違いしたのか、夢でも見たのか。夢と現実がごちゃ混ぜになったのか。
最近はずっと調子がよさそうだったのですが、躁と鬱がかわるがわるやって来る状態はずっと続いているように思えます。
鬱病は子どもから高齢者まで幅広くみられますが、老年期の発症は他の年代よりも確率が高いそうです。
原因としては主に、「喜びの喪失」「意欲の低下」「思考力の低下」の三つの条件がかかわるようですが、ねえちゃはいずれにも当てはまるように思えます。
65歳以上の高齢者でうつ病で入院した患者は全国で1万人にのぼり、70代以上の自殺者は年々増えているとか。
2016年11月26日
アルツハイマーの伝記
アルツハイマーの世界で初めてという伝記の古本を買いました。アロイス・アルツハイマー(1864-1915)は、ドイツのバイエルン州マルクトブライト出身の医学者、精神科医です。
アルツハイマーのもとを訪れた、嫉妬妄想や記憶力低下を訴えるアウグステ・データー (発症46歳) という女性の症例を、1906年にテュービンゲンのドイツ南西医学会で発表しました。
これが、世界で最初に確認されたアルツハイマー病だったわけですが、この時はほとんど注目を集めることはなかったようです。
当時は、認知症のほとんどは梅毒によると考えられていたとか。その後、この症例はクレペリンの著述による精神医学の教科書で大きく取り上げられ、病気として広く知られるようになりました。
最初の症例が40代後半~50代前半と若年発症だったため、アルツハイマー病は初老期の認知症として、よくある老年期の認知症とは区別されていましたが、1960年代に盛んになった臨床病理学的研究によって、同一のものであることがわかりました。
1912年、ブレスラウのブレスラウ大学精神科教授に就任。1915年12月に大学へ向かう途中の列車内で体調を崩し、間もなく心疾患のために没したそうです。まだ51歳でした。アルツハイマーの生涯については、このブログで今後も逐次紹介していきたいと思います。
2016年11月25日
地震と地盤
熊本地震、鳥取県中部、そして最近頻発している福島県沖と、今年も不気味な地震がたびたび起こっています。
長野県でも、2年前の2014年11月に県北部で最大震度6弱を観測した地震が起きて、少なからぬ被害が出ました。
中でも被害が大きかった白馬村で、きょう、住宅を再建できない被災者が入る村営住宅が完成、入居者らを招いた式典が開かれました。
応急の仮設住宅や借家などで暮らす12世帯19人の入居が決まり、準備が整った世帯から順次移り住んでいくのだそうです。
このように長野県でも、大地震がいつ起こっても不思議ではないはずなのですが、ねえちゃはなんとなく「この辺は大丈夫」という自信をもっているようです。
1944年7月にサイパン陥落後、本土爆撃と本土決戦が現実の問題になったとき、長野の松代へ皇居、大本営、さらには重要政府機関を移転する計画が持ち上がりました。
「松代大本営」です。松代が選ばれた理由の一つに、「固い岩盤で掘削に適し、10トン爆弾にも耐える」という、地盤のよさもあげられていたとか。
そんな皇居を移す計画もあった松代の近くに住んでいるのだから、地盤がしっかりしていて、ちょっとやそっとの地震では大丈夫。そんな意識が、ねえちゃの頭のどこかにあるようにも思えます。
2016年11月24日
雪
きょうは、11月としては観測史上初めて東京都心でも積雪が観測され、転倒事故や交通機関の乱れが相次ぎました。
長野県内でも、未明から中南部を中心に雪が降り、正午までの最大積雪量は飯田で14センチ、諏訪で13センチで、ともに11月としては観測史上最多を記録したそうです。
11月の1センチ以上の積雪は飯田では1983年以来33年ぶり、諏訪は28年ぶり。長野でも正午までに、12センチ積もりました。
ということは、ひょっとしたら今季初の雪掻きをしたのかなとねえちゃに電話をすると、「いいいや、霙みたいのが降っただけで積もらなかった」とけっこうのん気にしています。
寒さと雪がずいぶん早くやってきたとはいえ、気象庁の2月までの3カ月予報では、平年並みの寒さと降雪量が見込まれていて、長野でも「冬を通じて大雪の可能性が高いとはいえない」といいます。
雪も寒さも、せいぜい“平年並み”にとどまってもらいたいものです。
2016年11月23日
えびす講花火大会
きょうは、全国でも珍しい、雪が降ってもおかしくない11月に行われる花火大会が、犀川の河川敷でありました。
「長野えびす講煙火大会」です。
明治32(1899)年からつづく伝統のある花火大会で、なんと今年で第111回になったそうです。
明治32(1899)年からつづく伝統のある花火大会で、なんと今年で第111回になったそうです。
全国10号玉新作花火コンテスト、音楽と花火がコラボしたミュージックスターマイン、超ワイド特大スターマインなど豪華花火が続々と登場。ぜんぶで約1万発が、打ち上げられたとか。
デイケアセンターから帰ったあと、ねえちゃも、近所の人に連れて行ってもらって花火を見ることが出来ました。
「きれいだったよ」と、明るい声。センターでじっくりお風呂につかることもできた、と喜んでいました。
2016年11月22日
打って変わって
きのう調子が悪そうだったので、きょうはどんなものだろうと寝室に声をかけてみると、「アタマはおかしいけどね」と、きのうと打って変わって、元気そうです。
「ケーキ、食わない」と、ロールケーキを切ってやると、一口でペロリと平らげました。「なにがなんだか分からなく」なっても、食欲だけは衰えません。
あしたは、昼間はデイサービスセンター、夜は近所の人と花火に行く予定になっています。
デイサービスのほうは忘れかけていましたが、花火のほうはちゃんと脳に引っかかっているようです。
夜、東京へ帰ってねえちゃに電話をしても、先週よりは記憶はちゃんとしているみたいです。
先週何度もあって悩まされた、「あした何を持って出かけたらいいのか」といった問い合わせもいまのところありません。
2016年11月21日
生物時計
人間を含めて生物は、その体内に時計機能を備えているそうです。生物時計あるいは体内時計と呼ばれています。
生理的周期を維持するため体が自然に刻んでいるもので、昼夜の変化に対応したほぼ24時間の一日の(サーカディアン)リズムなどがあります。
海外旅行などをしたとき時差ボケが起こるのは、この生物時計が働いているためだとか。
生物時計は、人間の場合、脳の左右の視神経が交差する部位の少し上にある視交叉上核というところにあるようです。
ねえちゃは最近目だって、「いまが昼なのか夜なのか、何時ころなのか頭がおかしくて何がなんだか分からない」といって床にもぐり込んでいることが増えてきました。
きょうも午後6時前に、一人で勝手に夕飯を済ませて、寝室に閉じこもってしまいました。「熱でもあるの」と聞いても「体はどこも悪くはないけど、頭がおかしい」と答えるだけです。
認知症が進んでいくと、ひょっとすると生物時計に何か変化をきたすこともあるのでしょうか?
いずれにしても、周りでは理解が及ばない言動が徐々に増幅してきていることは確かなように思います。
いずれにしても、周りでは理解が及ばない言動が徐々に増幅してきていることは確かなように思います。
2016年11月20日
時計が届いて……
朝は公民館のお掃除、午後にはいとこが訪ねて来てくれてと、きょうはねえちゃにとってはめずらしく忙しい日曜日でした。
おととい注文した腕時計も届きました。シチズンのオーソドックスな婦人用の腕時計です。包みから取り出してみると、まずひとこと「軽いね~」。
さらに「落ち着いた金色でなんとなく高級そう。小さいけど、文字盤はすごく見やすいし」と、パジャマ姿でさっそく腕にはめて嬉しがっています。
そういえば最近は、食べ物以外で自分のものを何か買う、ということがめっきり少なくなってきました。
ちょっとした買い物でも、気持ちはすこぶる高まるようです。
しばらくしてから再び腕時計を見せに来て「これ見た。いいでしょ」とはしゃいでいました。
2016年11月19日
独り言
以前、ねえちゃは朝から晩まで、小声で何かわからないことを始終ぶつぶつ口にしていました。
東京の地下鉄なんかでしばしば、一人で何か大声をあげている人を見かけることがありましたが、そういうのとは違います。
何を言っているのか分からないけど、口をぐじゅぐじゅ動かしてつぶやいているのです。
一日中一人でいるので、きっとフラストレーションがたまっているのだろうと、訪れる日数を多くしたり、宅食を取るなど話す機会を増やすように努めて来ました。
そんなことが功を奏したのか、最近は「ぶつぶつ」をあまり耳にしないになりました。それでも、誰かと話したいという基本的な欲求は少なくないようです。
給湯のスイッチを入れた後、「お風呂がわきました」と自動音声が流れると、それに答えて「そうですか。では入ります」とか、「アイスクリームを食べているのでもう少ししてから入ります」とか、大きな声で言ったりもしています。
東京の地下鉄なんかでしばしば、一人で何か大声をあげている人を見かけることがありましたが、そういうのとは違います。
何を言っているのか分からないけど、口をぐじゅぐじゅ動かしてつぶやいているのです。
一日中一人でいるので、きっとフラストレーションがたまっているのだろうと、訪れる日数を多くしたり、宅食を取るなど話す機会を増やすように努めて来ました。
そんなことが功を奏したのか、最近は「ぶつぶつ」をあまり耳にしないになりました。それでも、誰かと話したいという基本的な欲求は少なくないようです。
給湯のスイッチを入れた後、「お風呂がわきました」と自動音声が流れると、それに答えて「そうですか。では入ります」とか、「アイスクリームを食べているのでもう少ししてから入ります」とか、大きな声で言ったりもしています。
2016年11月18日
腕時計
きょうはお医者さんの日。出かけようと支度をしていたねえちゃは、腕時計が動かなくなっちゃったと騒いでいます。
見ると、電池が無くなったのか針が止まり、ベルトもボロボロです。
ほかに時計は無いのと聞くと、持っていないといいます。
家の近くには、時計屋さんはありません。
交通費をかけて街まで出て、電池やベルトを取り替えて、ということになると、買ったほうが安くつきそうです。
そこで、取りあえず、代用としても使える安い“レディース用”を、ネット通販で注文してみました。
シチズン製で、星印は四つ半。
「ベルトが赤みがかった茶色で、時計の金色の枠の色と合っていて、値段のわりに、ゴージャスに見えます」
「文字盤も見やすく、ベルトもしっくり手に馴染みます」
「母にふだん使いにと思い購入しました。数字がよく見えると喜んでいました」
などと、なかなか好意的な口コミがたくさんありました。
見ると、電池が無くなったのか針が止まり、ベルトもボロボロです。
ほかに時計は無いのと聞くと、持っていないといいます。
家の近くには、時計屋さんはありません。
交通費をかけて街まで出て、電池やベルトを取り替えて、ということになると、買ったほうが安くつきそうです。
そこで、取りあえず、代用としても使える安い“レディース用”を、ネット通販で注文してみました。
シチズン製で、星印は四つ半。
「ベルトが赤みがかった茶色で、時計の金色の枠の色と合っていて、値段のわりに、ゴージャスに見えます」
「文字盤も見やすく、ベルトもしっくり手に馴染みます」
「母にふだん使いにと思い購入しました。数字がよく見えると喜んでいました」
などと、なかなか好意的な口コミがたくさんありました。
2016年11月17日
黒豆
最近、生協の宅配で、煮込んだ黒豆を注文するようになり、ねえちゃはそれを楽しみにしています。
黒大豆は中国が原産で、2000年くらい前に日本へ伝来したと考えられているとか。
「絵本江戸風俗絵図」には「重詰の品は田作(ごまめ)、数の子、座禅豆(黒豆)の三重なり」などと記され、江戸後期にはすでに正月に欠かせない料理になっていたようです。
おいしく煮るには、きれいな黒色にするためにさびくぎを使ったり、何時間もかけてじっくり煮込んだり、さらには、火加減の調整や差し水の仕方など気を配る必要があります。
以前は、お正月の前になるとねえちゃも毎年、黒豆を煮ていましたが、いまではとても出来ません。
パック詰めされた煮豆をお皿に開けて「よ~く煮込んであって、柔らかさ、味付けもちょうどいい」と感心しながら、生協の黒豆をモクモクと食べています。
2016年11月16日
2回目
きょうは、デイサービスセンター通いの2回目。
先週は、帰って来てから「もう行きたくない」というようなことを口にしていたので心配しましたが、なんとかきょうはスムーズにすんだようです。
リュックサックのなかに入れて下着を持っていきましたが、なんとなく入る気にならなったとかで、お風呂へ入るのはやめたようですが。
ただ、帰ってきて、きょうも「まるっきりバカになっちゃって何が何だか」と、なんとなくまだ馴染めないところもあるようです。
それでも、センターへの送り迎えをしてしてもらったことや、お風呂のことなど覚えていたのは、一歩前進かな、と思います。
「水曜日はデイサービスの日」と、だんだんカダラが馴染んでいけばいいのですが。
先週は、帰って来てから「もう行きたくない」というようなことを口にしていたので心配しましたが、なんとかきょうはスムーズにすんだようです。
リュックサックのなかに入れて下着を持っていきましたが、なんとなく入る気にならなったとかで、お風呂へ入るのはやめたようですが。
ただ、帰ってきて、きょうも「まるっきりバカになっちゃって何が何だか」と、なんとなくまだ馴染めないところもあるようです。
それでも、センターへの送り迎えをしてしてもらったことや、お風呂のことなど覚えていたのは、一歩前進かな、と思います。
「水曜日はデイサービスの日」と、だんだんカダラが馴染んでいけばいいのですが。
2016年11月15日
リュックサック
ねえちゃは、外出のときはたいてい薄茶色をした愛用のリュックサックをしょって出かけます。
あしたはデイサービスセンターへ行く日だから忘れないようにと念を押しておいたら、きょうの夜、東京にいる私のところへ3回づづけて電話をかけてきました。
いずれも「あした持っていくもの何だったっけ?」といいます。そのたびに、「お風呂へ入るときのための着替えの下着だけ」と答えます。
すでにちゃんと下着を持ってきてリュックサックへ詰め込んでいるようなんですが、それをまたすぐに忘れてしまって、何度も電話をかけてきたのです。
先週も、前の日にちゃんとリュックサックへ着替えを入れて準備万端でした。でも、当日の朝になると、それをすっかり忘れていまっていてまた「何を持ってけば良かったんだっけ?」
「明日は昼間にセンターでお風呂へ入るから、きょうはお風呂はやめておこう」と、今晩のところは、行く気満々でいるようです。さて、明日はリュックサックをしょってスムーズに出かけられるでしょうか?
あしたはデイサービスセンターへ行く日だから忘れないようにと念を押しておいたら、きょうの夜、東京にいる私のところへ3回づづけて電話をかけてきました。
いずれも「あした持っていくもの何だったっけ?」といいます。そのたびに、「お風呂へ入るときのための着替えの下着だけ」と答えます。
すでにちゃんと下着を持ってきてリュックサックへ詰め込んでいるようなんですが、それをまたすぐに忘れてしまって、何度も電話をかけてきたのです。
先週も、前の日にちゃんとリュックサックへ着替えを入れて準備万端でした。でも、当日の朝になると、それをすっかり忘れていまっていてまた「何を持ってけば良かったんだっけ?」
「明日は昼間にセンターでお風呂へ入るから、きょうはお風呂はやめておこう」と、今晩のところは、行く気満々でいるようです。さて、明日はリュックサックをしょってスムーズに出かけられるでしょうか?
2016年11月14日
やじうま
きょうの未明、ひっそり寝静まりかけたかなというところに、めずらしく救急車のサイレンの音が迫って来ました。
どこへ行くのかな、と様子をうかがっていると、ねえちゃの家の前まで来て止まりました。
まさか、下で寝ているねえちゃにどこか異変が起きて、夢うつつ「119番」をしたのかな、と少し焦っておりて見ると、いつものように床にいます。
どうも、向かいの家の誰かのようです。こういうときは、ねえちゃは元気です。パジャマのまま外へ出て救急車の近くまで行って、立ってずっと様子をうかがっています。
その姿を見て、そのうちに近所の人たちも何人か起きだして来ました。救急の人たちは、そんな切羽詰まった感じではなく落ち着いて話しながら、ゆっくりと救急車は走り出しました。
「だんなさんが付き添っていったみたいだけど」とねえちゃは、救急車を心配そうに見守っていました。
2016年11月13日
初日
大相撲九州場所の初日、長野県出身力士で84年ぶりの新三役、小結となった御嶽海は、横綱の鶴竜と対戦しました。
残念ながら、貫禄負けといった感じで歯が立たず、押し出しで敗れました。
夜のニュースでこの取組を見たねえちゃは「あれ、もう最初から横綱とやらなきゃならないの」と、きょとんとしていました。
「三役に上がったんだぞ」と何度も説明したのですが、その意味合いはさっぱり飲み込めていないようです。
きのうきょうとずっと寝ていたので、さすがに風呂を上がっても「すぐには眠れそうにない」といいます。柿を二つ平らげて、お腹もいっぱい。
となると、やることがないという悩みが付いてまわります。佳境に入った「真田丸」も、トンと関心を示しません。
小さい音でラジオをつけておけば「深夜便」を聞いてるあいだに自然に眠れるんじゃない、と枕のそばにラジオを置いてみましたが、聴く気もはならないようです。
2016年11月12日
後片付け
頭の具合が悪いから寝ている、といって今日ねえちゃは、珍しく夕食もロクに取らずに早々と床に就きました。
とはいっても、話をしていてもどこかが悪そうには見えません。ときおり起きてきては、ミカンやアイスクリームをむしゃむしゃ食べてはいます。
そして、ゴミや食器の後片付けはいつものようにこまめにやります。日記を書いたかどうか、忘れてはまた開いてのチェックを何度もしています。
料理の仕方を忘れてしまって、夕食を作ったりすることはほとんど出来なくなった昨今ですが、後片付けの習慣は、以前にも増して厳格になったような気がします。
誰が来るというわけでもないので、体調が悪ければしばらく放っておいていいのにといっても、何が何でもすぐにきちんと片付けないと気が済まないようです。
若い時からずっとやってきているのだから料理をすることだってからだに沁み付いているはずなんですが、どうして後片付けだけは忘れないのか。不思議です。
2016年11月11日
障害
きょうの夜、障害を持つわが子の面倒を見ながら二人で暮らす母親をリポートしたテレビ番組を、ねえちゃと見ました。
乳癌の手術をしたという母親は、自分にもしものことがあったとき、息子のことが心配でしかたがない、と言っていました。
テレビを見ていて、「立場は違うけど、他人ごとじゃないよね」という話になりました。
そういえば、物忘れがひどくなった最近は、親族のほか、宅食や宅配、デイサービス、近所の人たちなどの助けがなければ、ねえちゃの生活は維持することができなくなっています。
どこまでちゃんと自覚しているかは定かでありませんが、「私も障害者なんだよね」と、ふとねえちゃは口にしていました。
2016年11月10日
散歩ストップ
きのうは「バカになっちゃって、もうデイサービスセンターには行けない」といていたねえちゃ。
ですが、きょうになるとほとんどすべて忘れてしまって、なぜか「きのうは温泉へ行ってきた」という記憶のかけらが、頭のどこかに残っていて、そう思い込んでいるようです。
あいかわらず「何が何だかぜんぜんわからなくなっちゃって。もう嫌だ」を繰り返して、また一日が過ぎました。仕方がないことですが、症状は少しずつ進んでいくのでしょう。
寒さが増して、日が暮れるのも早い昨今です。暗くなって迷って帰ってこれなくなったり、凍結した路面で転んだり、ということもあるので、「今年は一人での散歩はもうやめよう」ということにしました。
代わりに、デイセンターでちゃんと運動したり、ケアマネージャーのかたも薦めてくれたテレビ体操を毎日やるようにすれば大丈夫だよ、というわけです。
それも明日にならばみんな忘れてしまって、徘徊をしてしまいそうですが。
それも明日にならばみんな忘れてしまって、徘徊をしてしまいそうですが。
2016年11月09日
日帰り温泉?
デイサービスセンター初日のきょう、帰ってくるとねえちゃは、パジャマに着替えて布団に寝転がて居ます。
どうだったの、と聞くと「バカになっちゃって、どうしようもない。もう嫌だ、嫌だ」と、わけのわからないことを言います。
センターのほうに聞いてみても、特に変わったことも、嫌がることもなく、ふつうに穏やかに過ごしていたようです。
一日がかりの慣れない体験だったので疲れたの? 目新しい事をやって少し自信を失ったようなことでもあったのか?
ところが少し休んで夜になると、センターへ行ったことはすっかり記憶から飛んでしまって、「きょうは日帰り温泉へ行ってきた」と言い出します。
「え~。どこの温泉へ行ったの?」びっくりして聞き返すと、「湯田中だったか、どこだったか」。
「じゃないでしょ。デイセンターのお風呂に浸かって来たんでしょ。」
「ああ、そうだったのか。バカんなっちゃって。うちのと違ってすごく大きくて温泉に入ってたと思ってた」
記憶があっちやこっちへ断片的に飛んでいくのでしょうか。
何はともあれ、センターのお風呂が気持ちよかったらしく、今夜は自宅の風呂には入らず床につきました。
2016年11月08日
センター通い
毎週水曜日のねえちゃのデイサービスセンター通いが、いよいよ明日からはじまります。
だから、というわけではないようですが、今朝、近所の奥さんに連れて行ってもらって美容院へ行ってきました。
この間、トライアルで初めて行くことになっていた日には、迎えに来てくれた直前に嫌になって行くのをやめてしまいました。
その次の日には何とか行くことができて、機能訓練やレクリエーション、食事、入浴のサービスなどを受けてきましたが、それらはもうすっかり、ねえちゃは忘れてしまっています。
夜、ちゃんと説明しておいたのですが、すぐにまた不安になったらしく「あした、どこへ行くんだったっけ。頭がおかしくて、何が何だか、どうやっていったらいいのかわからなくなっちゃって」と、2度ほど電話がかかってきました。
「もって行ったほうがいいのは着替えの下着くらい。朝、起きて家に居れば、迎えに来てくれて何もかもやってくれるから大丈夫。どこか具合が悪くたって、ちゃんと面倒を見てもらえるんだから……」。
2016年11月07日
立冬
きょうは、二十四節気の「立冬」。
放射冷却の影響で長野も冷え込んで、最低気温が今季最低の1.1度を記録、初氷が観測されました。
平年より2日、昨年より6日遅かったそうです。
平年より2日、昨年より6日遅かったそうです。
日本海側を低気圧が通過するため冷たい寒気が上空に入り込み、これから天気は下り坂になる見通しのようです。
街路樹も、紅や黄色にすっかり色づいて、落葉も積もるようになってきました。
近年は、ねえちゃの家の近くでは、冬でもそんなに大雪が積もることはありません。
それでも「今年の冬はどうなるのだろう」。そろそろ雪掻きが、気になりつつあるようです。
2016年11月06日
みんなの体操
NHKでやっている体操というと、私の頭の中には「ラジオ体操第1・第2」くらいしかありませんでした。
「かんぽ生命保険」のサイトを見たら、「ラジオ体操」は80年以上の歴史を持っていて、なんと同社の前身、逓信省簡易保険局が1928(昭和3)年に「国民保健体操」としてつくったのだそうです。
1999(平成11)年には、新たに「みんなの体操」というのもつくりました。
こちらは国連の「国際高齢者年」にちなんだもので、ユニバーサルデザインという考え方に基づいて、年齢や性別、障がいの有無を問わず、どんな人でも楽しく安心してできる体操として考案されました。
こちらは国連の「国際高齢者年」にちなんだもので、ユニバーサルデザインという考え方に基づいて、年齢や性別、障がいの有無を問わず、どんな人でも楽しく安心してできる体操として考案されました。
みんなの体操は、「手と腕の運動」「胸の運動」「上体ゆすり運動」「首の運動」「突き出し運動」「足・腰の運動」「腕と脚の運動」「深呼吸」の8科目から構成されています。
同じ音楽で、起立した状態と、椅子に座ったままの状態の二通りで行うことができ、高齢者の負担が少ないようにラジオ体操より運動量を低く抑えているようです。
こえまであまり注意して見ていなかったのですが、「みんなの体操」はNHK総合テレビで、月~金の9:55~10:00に放送されています。
また、総合テレビ14:55~15:00(月~金)、教育テレビ6:25~6:35(毎日)の「テレビ体操」の枠内でもやっているとか。
また、総合テレビ14:55~15:00(月~金)、教育テレビ6:25~6:35(毎日)の「テレビ体操」の枠内でもやっているとか。
ねえちゃに、散歩の代わりに毎日、5分ほどでいいのだからテレビを見ながら「みんなの体操」をやったらと、試しにテーブルに放送時間を張ってみました。
2016年11月05日
読書の秋
これまでは、毎日、散歩にでかけることが健康のためになる、とねえちゃはずっと思ってきました。
だから夜が長くなった昨今も、その気になると義務にかられるように夕方、トボトボと家を出ていきます。
でも、家を出たまま帰れなくなって、近所の人にSOSを発したりするようになってきたので、散歩を安易にすすめるわけにもいきません。
ちょうど「散歩」と「徘徊」の境界あたりをウロウロしているのかな、と感じることもあります。
「カラダはすこぶる元気なんだから、アタマの体操のために1日に1ページでも、1行でもいいから読書をしたら」と、認知症の症状があらわれるずっと前から、旅行のガイドやら、仏教の入門書やら、興味を示すたびにいろんな本を提供してきたのですが、いまだに一向に目をくれようとはしません。
高齢になっても読書を楽しみにしている人はたくさんいるし、ねえちゃは老眼鏡がいらないくらい目が良いいのに……、モッタイない。
本がないと一日たりとも生きてはいけない私のような「種族」には、不思議でなりません。
2016年11月04日
契約
いよいよねえちゃも、毎週、デイサービスセンターへ通うことなりました。
きょう、ケアマネージャーの女性とセンターの担当者の男性が家に来てくれて、詳しい説明を受けて契約を結びました。
来週から、とりあえず毎週水曜日、朝9時前後から午後4時過ぎまで、みんなで昼食を食べたり、体や頭を動かしたり、お風呂へ入ったりと、いろんなことに挑んでいきます。
何かあったときに対応してくれるお医者さんもいるし、予約しておけば髪をカットしてもらったりといったいろんなサービスを受けることもできるそうです。
なによりも、「これから」に向けていろんな情報を得たり、プロに相談にのってもらえるのは、ありがたいことだと思います。
これをきっかけに、テレビの体操を毎日の目標として続けていく、というのも良さそうです。
とにかく、出かけることで何か楽しみを見つけてくれるといいのですが。
とにかく、出かけることで何か楽しみを見つけてくれるといいのですが。
2016年11月03日
行商
テレビで、行商人たちが運んだ魚によって水俣病にかかった被害の実態について報道されていました。
たとえば熊本県水俣市に隣接する山間部にある伊佐市では、水俣と伊佐を結んでいた旧JR山野線で、行商たちが不知火海の汚染された魚を毎日運んでいたそうです。
原因不明のしびれや痛みで入退院を繰り返す人たちがたくさんいるのに、特措法による救済はなかなか進んでいないようです。
行商は、お客さんのいそうな地域や家へ、必要であろうと思われる商品を運んでいって取引する商い。
もともと商売とは、売る品物がたくさんある場所から、そうでないところへと融通するものだったわけなので、シルクロードを行き交った商人も、行商と言えるのかもしれません。
山里育ちのねえちゃの若いころは、魚の開きなどの魚介類、肉、お菓子、パン、薬、服、鞄など、いろんなものを持って来てくれる行商によって、生活は成り立っていたそうです。
いまでは行商を利用することはほとんどありませんが、注文したものを運んでもらう宅配によって、ねえちゃは日々暮らすことができています。
2016年11月02日
体温計
ねえちゃは毎晩、体温を測って、血圧といっしょに記録しています。
きょうの体温は35.2度。たいていは35度台で、34度台の後半から、36度台前半のあいだで推移しています。
きのう体温を測ったあと、いつも使っている体温計が作動しなくなってしまったそうです。どうも、電池がなくなったようです。
ねえちゃには、どういう電池かもわからないし、極小のねじ回しがないと開けることができません。
それで、どうしたのか、記憶を手繰り寄せていくと、どうも、娘さんが看護師をしている近所のかたに相談に行って、「うちにたくさんあるから」と、一本もらってきたようです。
たしかに、見慣れない体温計がテーブルの上に置いてあります。おかげで、きょうも無事、体温を測ることが出来ました。
2016年11月01日
リニア中央新幹線
リニア中央新幹線の長野県内で初めての工事が、きょうから大鹿村で始まりました。
県内で工事が始まったのは、南アルプストンネル。長野と、静岡、山梨の3県にまたがって南アルプスの地下を通る全長25キロ余りの長いトンネルです。
このあたりは地層が入り組んでいるので、リニアの工事の中でも特に難しい区間とされているとか。
まずは資材や機械の置き場所などの整備をして、年明けから作業用トンネルの掘削に入り、10年後の2026年11月末の完成を目指しています。
リニア中央新幹線は、最高時速500キロで走る次世代の超特急。ねえちゃが91歳になる2027年には、東京━名古屋が最速40分で結ばれるそうです。
県内で工事が始まったのは、南アルプストンネル。長野と、静岡、山梨の3県にまたがって南アルプスの地下を通る全長25キロ余りの長いトンネルです。
このあたりは地層が入り組んでいるので、リニアの工事の中でも特に難しい区間とされているとか。
まずは資材や機械の置き場所などの整備をして、年明けから作業用トンネルの掘削に入り、10年後の2026年11月末の完成を目指しています。
リニア中央新幹線は、最高時速500キロで走る次世代の超特急。ねえちゃが91歳になる2027年には、東京━名古屋が最速40分で結ばれるそうです。
2016年10月31日
84年ぶり新三役
ねえちゃを含め長野県民からの熱い期待を受けている木曽郡上松町出身の御嶽海が、きょう発表された九州場所の新番付で、新三役の東小結に昇進しました。
御嶽海は西前頭5枚目で臨んだ先場所で、持ち前の相撲勘や動きの良さで10勝5敗の好成績を残しました。幕下付け出しの初土俵から所要10場所でのスピード出世となりました。
長野県出身力士の新三役は、下伊那郡喬木村出身の元関脇、高登(1908-1962)が東小結に昇進した1932(昭和7)年2月場所以来、84年ぶりだそうです。
高登は身長185cmの当時としては大型の力士で、「雷電」の再来ともいわれていたそうです。
高砂部屋に入門して1927(昭和2)年1月場所で初土俵。新三役の場所は負け越しましたが、1933(昭和8)年1月場所には新関脇で7勝4敗、5月場所には横綱・玉錦と優勝を争って9勝2敗。
あと一歩で大関というところまでいきましたが、胃潰瘍や右膝の故障に苦しみ、大関の夢は成りませんでした。引退後は、相撲解説でも人気があったそうです。
さて、小結の座をつかんだ御嶽海。つぎは、高登が果たせなかった大関をめざして、急がず、じっくり進んで行ってもらいたいですね。
2016年10月30日
「こむすびさん」
大相撲九州場所の番付発表がいよいよ、あす31日に迫りました。
長野県出身の御嶽海関の小結昇進に、地元では期待が高まっています。
実現すれば、長野出身では1932年の高登以来、なんと84年ぶりの新小結昇進になるといいます。
そんな望みを込めて、木曽郡木曽町三岳の農産物加工施設「みたけグルメ工房」では、縁起のいい赤飯を使ったまんじゅう「こむすびさん」を作ったとか。
おむすび型をしていて、ふつうの大福より一回り大きい90グラム。あんには小豆のほか、地元で採れる大きめの梅「白加賀」も入っているそうです。
1個150円。「こむすびさん」には、御嶽海関の体がより大きくなり、番付も上がるようにという思いも込められているようです。
2016年10月29日
日本一寒い部屋
日ごとに寒さが増している昨今、ねえちゃもそれを実感するようになってきたようです。
日本でいちばん寒いのは、もちろん北海道、と思われますが、こと家の中の室温では、長野県は北海道よりもずっと寒いようです。
ウェザーニューズが2014年に実施した“冬の暖房事情調査”によると、朝の寝室の気温は全国平均12.4℃で、朝いちばん寒い部屋で起きているのは長野県(8.8℃)だったそうです。
さらに、2位は大分県(9.0℃)、3位宮崎県(9.4℃)、4位佐賀県(9.7℃)、5位滋賀県(9.9℃)とつづき、冷え込みがさほどではないと思われがちな西日本で温度が低く、意外にも北海道や東北より寒い朝を迎えていました。
また、こたつの所有率を2013年に調査したところ、所有率が高かったのは、1位山梨県、2位福島県、3位長野県の順で、約7割以上がこたつを持っていた一方で、所有率が低い1位が北海道、2位沖縄県、3位東京都だったとか。
なんと、北海道より沖縄県のほうがこたつを持っていることがわかったわけです。北海道はストーブなど暖房設備が充実していて家全体をあたためているため、こたつはあまり必要ないのでしょう。
長野県に住むねえちゃは、以前ならそろそろ「こたつでみかんを」という時節ですが、基本的に床暖房で暮らすようになった昨今は、「テーブルで柿とみかん」を楽しむようになってきました。
日本でいちばん寒いのは、もちろん北海道、と思われますが、こと家の中の室温では、長野県は北海道よりもずっと寒いようです。
ウェザーニューズが2014年に実施した“冬の暖房事情調査”によると、朝の寝室の気温は全国平均12.4℃で、朝いちばん寒い部屋で起きているのは長野県(8.8℃)だったそうです。
さらに、2位は大分県(9.0℃)、3位宮崎県(9.4℃)、4位佐賀県(9.7℃)、5位滋賀県(9.9℃)とつづき、冷え込みがさほどではないと思われがちな西日本で温度が低く、意外にも北海道や東北より寒い朝を迎えていました。
また、こたつの所有率を2013年に調査したところ、所有率が高かったのは、1位山梨県、2位福島県、3位長野県の順で、約7割以上がこたつを持っていた一方で、所有率が低い1位が北海道、2位沖縄県、3位東京都だったとか。
なんと、北海道より沖縄県のほうがこたつを持っていることがわかったわけです。北海道はストーブなど暖房設備が充実していて家全体をあたためているため、こたつはあまり必要ないのでしょう。
長野県に住むねえちゃは、以前ならそろそろ「こたつでみかんを」という時節ですが、基本的に床暖房で暮らすようになった昨今は、「テーブルで柿とみかん」を楽しむようになってきました。
2016年10月28日
交通事故
きょうの朝、横浜市で、軽乗用車に追突した軽トラックが登校中の小学生の列に突っ込んで、小学1年生の男の子1人が死亡、小学生8人と車に乗っていた男女3人の計11人がけがをするという悲惨な事故がありました。
警察は軽トラックを運転していた87歳の男性から事情を聴くとともに、自動車運転過失致死傷の疑いで調べているそうです。
原因がはっきりしたわけではないので、軽はずみなことはいえませんが、やはり、87歳の老人が人通りの多いところで自動車を運転していた、という点は引っ掛かります。
会社には定年があっても、同じように社会的な責任が求められる自動車運転には、「定年」がありません。こうした事故が起こるたびに、それでいいのかなと思います。
ねえちゃには運転免許証も車もないので、自動車事故を起こす心配はありません。でも、「道をふらふら徘徊して、みんなに迷惑をかけたりすることが無いように気を付けなけりゃ」と、思ったそうです。
2016年10月27日
権堂
長野市の夜の繁華街といえば、むかしはJRの駅と善光寺の中ほどにあるアーケード街の「権堂」と決まっていました。
事件やトラブルが報じられると、「また権堂で」。ねえちゃの連れ合いも生前、会社の付き合いで権堂でへべれけになるまで飲んだくれて帰ることがよくありました。
最近は、リニューアルした駅の周辺などのほうが賑やかで、たまに通ってもずいぶんと静かでさびれたな、と感じるようになりました。
そんな権堂できょう、市内の男性(49)が果物ナイフのような刃物で首を切られてけがを負うという事件が起こりました。
容疑者は61歳の無職の男で、警察官が何人も馬乗りになって取り押さえるという大捕物のすえ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたそうです。
静かになったように見えても、やっぱり権堂は、権堂なのでしょう。
2016年10月26日
田部井淳子
ラグビーの平尾誠二さん、俳優の平幹二朗さんと、有名人の訃報が続いています。
ねえちゃにとって、特にショックだったのは登山家の田部井淳子さんの死だったようです。
1975年に、女性として世界で初めてエベレストに登頂。92年には、これも女性で初めての7大陸最高峰登頂を達成しました。
こうした世界的な大活躍だけでなく、北アルプスなど信州の山々でも、年齢に応じた地道な登山を続け、その楽しみをみんなに伝えてくれました。
ねえちゃも、テレビや新聞でしばしば目にする田部井さんの信州での活動に好感を抱き、尊敬していたようです。
そういえば私は、植村直己さんの最後の遠征になったマッキンリーへ向かう直前に、長野市で開かれた植村さんの講演を聞いたことがあります。
その時、植村さんにサインをしてもらい自慢げに見せた本のことが、いまも記憶にしっかり残っているとねえちゃはいいます。
2016年10月25日
ラ・フランス
先日、親戚から送ってもらったというラ・フランスのいくつかが、熟しすぎて食べられなくなってしまったとねえちゃは嘆いてます。
ラ・フランスはフランス生まれの洋梨。外観は不格好ですが、上品な香りに濃厚な甘み、なめらかな舌触りが何ともいえません。
原産のフランスでは気候が合わず、ほとんど生産されなくなったそうですが、日本では盛んに栽培されていて、長野県は山形県に次ぐ産地です。
送られてきたときにはまだ実が堅くて甘味もなく、おいしくはありませんでした。そのあと少しずつ柔らかくなるのを楽しみながら食べていました。
「あと1週間くらいでいちばん美味しくなるね」と、ねえちゃといっていたのですが、それを忘れていた間に一気に熟しすぎてしまったようです。
「赤ん坊の頬くらいの柔らかさになったとき」が食べごろだったようですが、いったん食べごろを迎えると一気に熟成が進むという、食べるのもなかなか難しい梨なのです。
ラ・フランスはフランス生まれの洋梨。外観は不格好ですが、上品な香りに濃厚な甘み、なめらかな舌触りが何ともいえません。
原産のフランスでは気候が合わず、ほとんど生産されなくなったそうですが、日本では盛んに栽培されていて、長野県は山形県に次ぐ産地です。
送られてきたときにはまだ実が堅くて甘味もなく、おいしくはありませんでした。そのあと少しずつ柔らかくなるのを楽しみながら食べていました。
「あと1週間くらいでいちばん美味しくなるね」と、ねえちゃといっていたのですが、それを忘れていた間に一気に熟しすぎてしまったようです。
「赤ん坊の頬くらいの柔らかさになったとき」が食べごろだったようですが、いったん食べごろを迎えると一気に熟成が進むという、食べるのもなかなか難しい梨なのです。
2016年10月24日
ピルケースにふた
認知症が進んでいる一人暮らしのねえちゃにとって最も難題なのが、毎晩一回決められた薬をきちんと飲むことです。
15の部屋(セル)に分かれたピルケースに、それぞれ日付と曜日を書き込んだラベルを貼る。そして、そのケースをテーブルの、ねえちゃが座るところにくっつけて置く。
この方法でなんとかやってきたのですが、最近は夕食後にその日の分の薬を飲んで寝たあと、未明の2時か3時にトイレに起きたときに、また飲んでしまうことが増えてきました。
しょうがないので応急措置として、段ボールの切れ端に「今夜の薬はもう飲んだ」とマジックで大きく書き込んで、寝る前に薬を飲んだらこの切れ端を、ふたのようにピルケースに被せて置くように習慣づけることにしました。
とりあえず、今晩分の薬を飲んだ後、自分で字が書かれたこのふたをケースにのせて床に就きました。
はたしてうまくいくかどうか。将来的には毎日、その日の分の薬を届けてもらうようなサービスを利用しなくてはなりそうですが。
2016年10月23日
食べたものを書く
ねえちゃは、やったことを次々に忘れていきます。
ケアとか病院とか、最近はけっこうやることが多いのですが、日記には、きょうも何もやらずに過ごした、といった同じようなことを毎日書くだけです。
ずっと家にいたって、ご飯も食べるし、電話が来たりもします。昔、正岡子規が「病床六尺」でつづったように、その日に食べたことを書くだけでも、すごい日記になるんだから……。
そんな話をして、ノートに「昼には、あんまん、あんぱん、青汁入りの牛乳、ふで柿1個、みかん1個」などと試しに書くようにしてみました。
加えて、「きょうは薬を飲んだのでもう飲まない」とかもノートに書かせて、何かわからなくなったら常にノートを見て、何かあったらすぐノートに書くこと、と念を押しました。
けれどやっぱり、「きょうは何を食べたっけ」「薬を飲まなきゃ、どこへ行ったっけ」が、またすぐに始まります。
2016年10月22日
病院チェンジ
高血圧の薬を処方してもらうため、ねえちゃが長年通ってきた街の総合病院の予約を取り消して、今後、ここへの通院をやめることにしました。
アルツハイマー病の治療をしてもらうことになった自宅の近くの脳神経外科で、血圧の薬の処方も含めて一切をまかせることにしたからです。
街の総合病院だと、往復でタクシー代が5000円くらいはかかるし、予約した日時にきっちり行かなくてはならない。それでも長時間待たされます。
自宅の近くの脳神経外科なら、歩いて15分くらい。好きな時に予約なしで行けて、そんなに待つこともなく、先生にいろいろ相談にのってももらえます。
しかも、大型ショッピングセンターもすぐそばにあります。
それに、タクシー代の5000円がかからないから、その分おいしいものを買うことが出来ます。食欲だけはすこぶる旺盛なねえちゃにとっては、願ってもないところなのです。