2020年02月26日

感染症対策

ねえちゃのグループホームからきょう、面会の際にはマスクの着用や手洗い、うがいに加えて、検温をお願いすることになったので協力をもとめる電話がありました。

新型コロナウイルスの騒動で、社会全体が感染症に過敏になっている状況下でもあるので、当然の対応かなという気がします。

マスク

ねえちゃの場合、毎晩電話がかかってくるし、とくに会わなければならないというさしせまった用件もないので、さしたる影響はありません。

本人はというと、ホームの中でみんなとふつうに生活できていればゴキゲン。コロナとか、感染症とか、何のことやら、ってな感じです。


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2020年02月23日

テレサ・テン

ねえちゃは寝る前に毎日、電話をかけて来ます。それに加えて、日曜日には、朝にも掛けて来ることがしばしばあります。きょうも、そうでした。

なぜ、朝掛けて来るのが決まって日曜日なのか。以前からずっと不思議なのですが、いまだそのナゾを解く糸口は見つかっていません。

今年に入って、グループホームの入口の向かいにある理髪店で散髪してもらい、先週行ったときにはすっきりしていました。

また、新年祝賀会のカラオケ大会では、テレサ・テンの「つぐない」を上手に歌ったのだとか。以前の引っ込み思案のねえちゃからすると、想像もつかない“進歩”です。

「何か困ったことがないか?」と聞くと、決まって「ない。頭がバカなだけ」と明るくこたえます。

そして、「いやなことも、すぐにみんな忘れられていいなあ」というと、「そっか」と、いかにもうれしそうに返してきます。


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2020年02月14日

「子年」

ねえちゃのグループホームから「1月の生活記録」がとどきました。

1月1日には、新年のしきたりについての話を聞き、みんなで「一月一日」を歌う。

「抱負は」と聞かれてねえちゃは、「1年間健康で過ごしたい」と語っていたそうです。

年賀状が渡されると「この人は甥っ子で、この人は職場の同僚だった人」といった具合に、ちゃんと覚えていて答えたとか。

2日には、書初め。「子年」(ねずみどし)とうまく書けたそうです。

これらのこと、本人はもちろんすっかり忘れていますが、年初め、上々のすべり出しをみせたようです。


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2020年02月13日

今年の目標

グループホームのねえちゃからは、いまも寝る前に毎日必ず電話がかかってきます。このところ、声も明るく、楽しそうです。

今年の目標は、日記に、その日に食べたものの中から1品でいいから「きょうは**を食べた。**だった」と書くこと。ですが、みんなとベチャベチャしゃべって部屋に引き上げて来るとその日に食べたものなど、きれいさっぱり忘れてしまい、今年になってまだ一回もそれが実行できていません。

パソコンを見ていたら、ねえちゃがパソコンに字を打って書いた“日記”に出会いました。考えてみれば、キーボードを打てていた時代があったのです。

たとえば、8年前のきょう、2012年2月13日のところには――

「朝から寒い1日が始まる。雪は降らないが寒い午前中少し太陽が出るが曇ってしまう。
そのまま1日中寒い洗濯物も乾かない。ダスキンの取り換えが珍しく早く来る。自動車を拭き終わった時で調度良かった。なぜか今日は二人で来る、ついでに消毒薬を売りつけられる。インフルエンザが流行っているので仕方ないか、夕方になってますます寒い」

とあります。その日にあったこと、ちゃんと書けていたんだ……。


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2020年02月08日

退会手続

ひとりで暮らしていた2年前までは、毎日とどけてもらっていた生協の「宅食」が、ねえちゃの主食でした。

グループホームへ移ったあとも、何かの都合で自宅に戻って暮らすことになったらまた必要になるかもしれないと、生協に入ったままの状態で、毎回の手数料等を払い続けて来ました。

けれど、最近は、当人はすっかりグループホーム生活に馴染んで、自宅が気にかかるどころか、だいぶ記憶から薄れつつあるようです。

今後、ねえちゃが個人的に生協にお世話になることもないかな、と思い、退会の手続きをすることにしました。

ほかに、留守宅の水道や電気、電話、光回線など、日ごろ使っていない諸々をどうしていくか、この春の検討課題は、いろいろとありそうです。


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2020年02月01日

もうすぐ2年

ねえちゃがグループホームへ入って、もうすぐ丸2年になります。

新しい生活に、いまではすっかり馴染んで、「困っていることない?」と聞いても、決まって「頭がへんなだけで、何にもない」と機嫌よくこたえています。

アルツハイマー病は少しずつ進んできてはいるようですが、カラダのほうはまだまだ元気。みなさんのおかげでホームでの暮らしを満喫しています。

ねえちゃの状態が安定しているのと、私が多忙なため、“休業”に近い状態だったこの家族連絡用のブログですが、今年からも、週1回(月4回)を目標に、ちょこちょこ発信していきたいと考えています。

心機一転、タイトルも変えました。

P1000290

ブログには、ねえちゃが撮影した写真等もときおり載せていけたら、と思っています。きょうは、長野県・下條村にある、いまは誰も住んでいないねえちゃの実家の写真です。

かなりゆっくりとした更新ペースになると思いますが、今後も、たまに覗いていただければ幸いです。


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2019年11月30日

「幸せだ」

しばらく途絶えていた、寝る前に毎日かかって来ていたねえちゃの携帯からの電話が、近ごろ復活しました。

わけのわからないメールがたくさん入ってきたので、グループホームに携帯電話を預かってもらっていたのですが、問題は片付いたようです。

ねえちゃの認知症は少しずつ進んでいるように感じますが、カラダと気持ちはすこぶる元気です。このあいだ「おばあさんは幸せだ」としみじみと言っていたのを聞いて、ホッとしました。

つぎつぎに忘れていけば、くよくよしているヒマはありません。病気との付き合いが長くなって、ねえちゃなりに認知症生活が楽しめるようになって来ているのかな、という気もします。

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2019年10月22日

台風の日記

台風19号の豪雨で流れる千曲川の堤防が決壊し、ねえちゃの住む長野市でも大きな被害が出ました。

22日、久しぶりにねえちゃのグループホームを訪ねました。北陸新幹線はまだ長野より北は不通。東京―長野間も、運行は臨時ダイヤです。

幸いねえちゃの住んでいる辺りに被害はなく、風景はいつもと変わりません。ただ、グループホームの近くを流れる千曲川支流の裾花川の水嵩がいつもに比べて随分と多いな、という印象を受けました。

ねえちゃは、すこぶる元気。「台風どうだったの?」と聞くと、「えっ、長野でも被害があったんだ」と他人事のようです。

でも、台風が来た日の日記には「川中島とかで災がいがあったようだ」といった記述がありました。やはり、みんなで不安な気持ちで過ごした時間が訪れていたようです。


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2019年08月08日

電話の習慣

寝る前に私のところへ毎日、携帯から電話をかけて来るのがねえちゃの日課でした。

けれど、先日、どこからか大量にメールが入るという騒動が起こってからグループホームで携帯電話を預かってもらうようになりました。

夕食が終わってから、係の人がねえちゃに「電話をする?」と声をかけてくれているそうですが、このごろは特に寂しくなることもない様子です。

連絡がなければ、事もなくやっている証拠。寝る前に電話をする習慣は途切れましたが、毎晩の日記のほうはまだ続いています。


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2019年08月07日

霊園管理料

多忙のため、しばらく休みましたが、これからも時間があるときに少しずつ書いていきたいと思います。

ねえちゃのところに、市の霊園の管理料請求書なるものが来ていました。「管理料期限が、本年度満了となりますので、今後3年間分の管理料を納入くださいますように」とのこと。

8年前に亡くなった、ねえちゃの連れ合いがひとり入っているお墓です。

「いずれ、おばあさんもお世話になるんだろう。振り込んでおくから」とねえちゃに言うと、どこまで認識できたか定かでありませんが、頷いていました。

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2019年05月26日

家族会

ねえちゃのグループホームできょう、年に1度の家族会がありました。入ったばかりの昨年につづいて、2回目の参加です。

この冬、インフルエンザの感染者が出たのは、グループホームが出来て10年目で初めての経験だったのだとか。

感染が広がることなく無事終息したのは、スタッフのかたたちの努力の賜物だったと思います。

ボランティアの人たちによる“どじょうすくい”の踊りが披露されたり、ハーモニカに合わせて「信濃の国」をうたったり。盛りあがりました。


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2019年05月17日

いちばんの薬

「いままでみなさんといっしょにおしゃべりしていて、いま部屋に帰ってきたとこ」。

きょうも夜8時少し前にねえちゃから電話がありました。

夜の電話で、そう話し出すときはたいてい、明るく穏やかにしています。

が、部屋で一人になってから寝付けなくなったりすると「おばあさん、ここに居ていいの?」とやや鬱気味の声になって電話をしてきます。

アルツハイマー病は不治の病。少しずつ進行していかざるを得ないのでしょうが、ねえちゃにとって、グループホームでみんなで話しているときが、いちばんの薬、いちばんの幸せのようです。


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2019年05月16日

勝率2分7厘

期待を集めていたエーザイと米バイオジェンのアルツハイマー病新薬候補「アデュカヌマブ」の治験も、この3月、突如中止に追い込まれ、頓挫してしまいました。

米国研究製薬工業協会によると、1998年から2017年までに承認された新薬はわずかに四つだけ。失敗した治験の数は146にのぼるのだそうです。

4勝146敗。勝率2分7厘。プロ野球だったらとっくに戦力外通告を受けている、惨憺たる結果です。

アデュカヌマブの初期の治験では、アルツハイマー病と関連があるとされる蛋白、アミロイドベータを脳内から減少させる結果を出し、2016年には英科学誌ネイチャーの表紙を飾りました。

それでも「薬」の誕生、というところまで行きつけなかったのです。

薬に頼らずに、どう病気と共存していくか。模索の時代が、まだまだつづいていくのです。


harutoshura at 16:07|PermalinkComments(0)アルツハイマー考 

2019年05月15日

ちょっと風邪

グループホームの生活記録によれば、先月26日、お医者さんの往診で「どこも悪いところはないです。頭がパーおばかさんで」と笑っていたねえちゃですが、その直後からちょっと体調を崩したようです。

27日には、風邪をひいたのか、咳込んで鼻声になったのでマスクを着用。自室で食事をとるなどするようになりました。

みぞおちのあたりが痛んだり、といったことはあったようですが、体温や血圧などに異常はなし。ちゃんと管理してもらったおかげで大したことはなく、2、3日で治ったようです。

いつもならみんなといっしょなのに、一人でいると不安になるようで、そういえば、このときの2、3日間は、私のところへひっきりなしに電話がかかって来ていました。


harutoshura at 21:17|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年05月14日

ハワイアン

生活記録によると、4月18日の午後には、大正琴のボランティアがグループホームを来訪。

マイクを渡されると、照れながらもちゃんと歌っていたそうです。

さらに20日には、ハワイアン音楽のボランティアがグループホームへ。

黄緑色の首飾りをかけてもらって、ハワイのメロディに合わせてフラダンスを満喫。

最後に、代表して「楽しい時間を本当にありがとうございます」と感激で涙ぐんであいさつしたのだとか。

なにもかも次々、忘れていくねえちゃですが、瞬間、瞬間を心ときめかせて生きているようです。


harutoshura at 15:09|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年05月13日

古戦場

4月の生活記録によれば、4月12日には、向かいの理容室へ散髪に。短めにして「サッパリした」とご機嫌だったようです。

18日には、川中島古戦場を希望して、お花見に行っています。

信玄と謙信が対決する像のある川中島古戦場は、ねえちゃの家の近くにあります。

というか、かつて合戦が繰り広げられた一角に家があるといったほうがいいかもしれません。

が、景色などの記憶はあまりよみがえっては来なかったようです。

古戦場はかなり賑わっていたようで、ベビーカーの子どもを見て「可愛いね」。

マクドナルドで買ったカフェオレを、「おいしい」と飲んでいたそうです。


harutoshura at 19:52|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年05月12日

麦わら帽子をかぶって

グループホームから、ねえちゃの4月分の生活記録がとどきました。

2日
新元号の会話で盛り上がる。「いい元号だよね」。全体往診があって胸部音OK。先生の問診に「どこも悪いところありません」。

5日
麦わら帽子をかぶって、ベランダで花植え。天気が良かったので少し日焼け。「とても楽しかった」と喜んでいた。

6日
車で買い物に出かける。車中でなんども「嬉しいね~」といってはしゃいでいた。

春がやって来て、活動的になって、ねえちゃも、その瞬間瞬間を、楽しんでいるようです。


harutoshura at 12:58|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年05月11日

低出力パルス波超音波

いまだ確かな治療法がないアルツハイマー病ですが、いろんな方法で治療が試みられています。

東北大学では、低出力パルス波超音波(LIPUS)が、マウスのアルツハイマー型認知症モデルで認知機能低下を抑制する可能性があることを見つけ、臨床試験に入っているとか。

超音波は、人間の可聴域を超える周波数(20kHz以上)を持った音波。連続的に音波を発信し続ける連続波に対し、パルス波は断続的に音波を発して照射します。

これを使えば、生体内の機械的振動によって生じる熱の発生を抑えられるため高い強度での照射が可能になります。

同大学の研究グループでは、低出力パルス波超音波を全脳に照射すると、認知機能低下が抑制される可能性があることを2種類の認知症モデルマウスにおいて確認しました。

また、アルツハイマー型認知症の動物モデルでは、アミロイドβの蓄積を著明に減少させていることもわかりました。

そこで、安全性を評価したうえで、患者40人を対象に有効性を確かめる治験治療を開始。治験は3カ月ごとに行い、全観察期間は18カ月だそうです。


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2019年05月10日

プレセニリン遺伝子群

家族性アルツハイマー病にかかわる第三、第四の遺伝子、「プレセニリン1(PS1)」、「プレセニリン2(PS2)」は、1990年代に相次いで同定されました。

特に14番目の染色体にあるプレセニリン1は、アルツハイマー病の普遍的な原因遺伝子という見方もあります。

仲間の遺伝子がほかに数十種類存在すると推測されています。

こうしたプレセニリン遺伝子群の変異によって、βアミロイド蛋白の代謝異常が起こり、アルツハイマー病が発症すると考えらます。

また、プレセニリン1やプレセニリン2の変異は、この蛋白の蓄積を促して老人斑を形成させるほか、神経細胞のアポトーシス(プログラムされた細胞死)にもかかわりがあるようです。


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2019年05月09日

アポリポ蛋白E4遺伝子

アルツハイマー病の遺伝因子として2番目に突き止められたのは、19番染色体の「アポリポ蛋白E4遺伝子」でした。

きのう見た「βアミロイド蛋白前駆体(APP)遺伝子」の異常は、それがあれば必ずアルツハイマー病になるという意味での原因ですが、こちらは原因というよりも、むしろアルツハイマー病になりやすい危険因子とみることができます。

「アポリポ蛋白E4遺伝子」は、脳で脂質の運搬や組織の修復にかかわっている蛋白で、老人斑や神経原繊維のなかに存在していることがわかっていました。

これをもとに、米国デューク大学の研究者らが、アポリポ蛋白Eのアミノ酸配列が一つずつ異なる多型のうちでE4タイプを作り出す遺伝子をもっていると遅発型の家族性アルツハイマー病になりやすいことを明らかにしたのです。

さらに、大多数のアルツハイマー病患者が含まれる遅発型孤発性アルツハイマー病についても、E4タイプのアポリポ蛋白E遺伝子を二つ持っている人、一つ持つ人、持っていない人では、アルツハイマー病の発病年齢に差があることも見出しました。

つまり、一般のアルツハイマー病でも危険因子であると考えられるわけです。ただし、論文に発表されたデータはサンプルに偏りがあり、より大きな集団による疫学調査では、その危険度はそれほど強いものではないことも分かったそうです。


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2019年05月08日

APP遺伝子

1980年代からの研究で、家族性アルツハイマー病にかかわる遺伝子には、おおよそ四つのタイプがあり、それぞれ別の染色体上にあることがわかってきました。

その一つが、老人斑の主成分であるβアミロイド蛋白の「前駆体(APP)遺伝子」です。1991年の英国の生化学者ハーディーらの報告などで、「21番染色体」に異常をもつ家族性アルツハイマー病の原因遺伝子が、このAPP遺伝子であることが明らかになったのです。

もともとアルツハイマー病と似た脳の病態を示すダウン症は、この21番染色体が、通常2本のところが3本になるという染色体異常が原因で起こります。

アルツハイマー病の脳の組織には、特徴的な2種類の構造物があります。一つは老人斑、もう一つは神経原線維変化と呼ばれるものです。

このうち老人斑は、アルツハイマー病の脳のほか、ダウン症の脳に多く見られます。そのダウン症の脳の研究から、老人斑と神経原線維変化のうち、老人斑が時間的に早く生じることも分かりました。

そこで、老人斑がアルツハイマー病の原因ではないかという考えが強まり、ならば、主成分であるβアミロイド蛋白のもとになるAPPの遺伝子に異常が起こったに違いない、とハーディたちは考えたのでした。

患者のDNA内の突然変異をしらみつぶしに調べた結果、APPの遺伝子のアミノ酸たった一つの変化が、アルツハイマー病の発症と関係していることが分かったのです。



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2019年05月07日

原因遺伝子

アルツハイマーは、一度発達した知的機能が、脳へのアミロイドベータ(Aβ)タンパクとタウ(tau)タンパクの蓄積に伴い、ゆっくりと障害されていく病気、と現在ではふつう定義されています。

先天的要因である個々人の遺伝情報と、後天的な環境要因が複雑に絡み合って発症します。そういう意味ではありふれた病ですが、加齢が最大のリスクファクターとなるという大きな特徴があります。

遺伝子については、変異の頻度は低いものの疾患寄与率が極めて高い原因遺伝子や、頻度は高いが疾患寄与率の低い感受性遺伝子など、いろんなものが同定されてきています。

未知の原因遺伝子を発見するための遺伝子解析がしやすい遺伝性アルツハイマー病の患者家系は、日本ではほとんどなく、世界でもごく限られているそうです。

そうした限られた患者家系について、特定の配列の遺伝子を持っていることとアルツハイマー病発病との相関関係を調べる分子レベルの疫学研究が行われて、1980年代から染色体における遺伝子のおおまかな位置が分かるようになったのです。


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2019年05月06日

スパイダーマン

認知症を患って、家を抜け出して徘徊することはよくあります。が、中国では、アルツハイマー病の高齢女性が、スパイダーマンのように高層マンションの外壁を伝って降りたのだそうです。

先月25日の午前中のこと。四川省成都市大邑県で、高層マンションの14階に住む高齢女性が、外壁の換気用シャフトが設置されている格子をハシゴ代わりにして降りる姿が目撃されたのだとか。

いっしょに暮らす家族は、その日、外出中に家を出ないように鍵をかけていたそうですが、女性はトイレの窓から抜け出してしまいました。

群衆が見守るなか女性が4階に達したところで、幸い、この階の住人が女性を窓から引き寄せてレスキュー隊が到着する前に無事救助されたそうです。

10連休の最終日の夜、いまのところ、こんなアクロバティックなのとは無縁なねえちゃからかかって来た電話は、最近になく穏やかで落ち着いていました。


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2019年05月05日

朝と夜

日曜日のきょうはいつものように、日課になっている夜のほかに、朝にもねえちゃから電話がありました。

ゴールデンウィーク中なので、特に日曜日だから、ということもなさそうなのですが。不思議です。

ねえちゃの10連休は、家族や親せきが訪ねてきたり、旬のタケノコが送られてきたり、けっこう忙しかったはずです。

でも、そうした出来事のほとんどは、そしてゴールデンウィークであることも、すぐに頭から消えて行ってしまっています。

「えっ。そうだったの。みんな忘れちまってる。バカになるばっか、どうなっちゃうんだろ」と、夜には落ち込むこともありますが、朝の電話はたいてい清々しく、明るい声をしています。


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2019年05月04日

タケノコ?

ねえちゃのグループホームのある長野市街のきょうは、雲ひとつない、五月晴れ。

通りが鮮やかな花々で彩られる恒例の「善光寺花回廊ながの花フェスタ2019」が開かれているそうです。

昨夜、親せきから「ねえちゃのところへタケノコを送ったから」という電話がありました。

でも、きょう、お昼寝の途中で起きのか、午後2時少し過ぎてからかかってきたねえちゃの電話の声は、いまいち浮かない様子でした。

「タケノコとどいた?」。「えっ~、タケノコ。そんなの届いたのかな。とにかく、バカになっちゃって。職員のひとに聞いてみるだね」。


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2019年05月03日

「アデュカヌマブ」断念

実用化間近と期待されていた「アデュカヌマブ」というアルツハイマー病治療薬の臨床試験が中止になりました。

アデュカヌマブは、エーザイと米国の製薬企業バイオジェンが共同で開発を進めていた、「抗アミロイドβ抗体」と呼ばれる化合物の一つです。

アルツハイマー病は、脳内に「アミロイドβ」という物質等がたまり、それらが神経細胞を破壊することで起こると考えられています。

そこで、アミロイドβを取り除けば根治につながるのではないかと、開発が進められているのが抗アミロイドβ抗体です。

アデュカヌマブは、最終段階の第Ⅲ相試験まで来ていました。しかし、認知機能の低下抑制効果などの主要評価項目を、クリアすることができないと判断されたようです。

2012年にには抗アミロイドβ抗体「バピネオズマブ」(米ファイザー)が第Ⅲ相試験で開発を断念。16年には軽度のアルツハイマー病患者を対象に開発を進めていた「ソラネズマブ」(米イーライリリー)が承認申請を取りやめました。

アルツハイマー病治療薬の開発は、残念ながら苦戦をつづけています。


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2019年05月02日

「LATE」という認知症

これまでアルツハイマー病と診断された中に、別の種類の認知症患者が多く含まれているという国際研究チームによる衝撃的な論文が「ブレイン」という有力な医学誌に発表されたそうです。

その認知症というのは、「LATE」(Limbic-predominant age-related TDP-43 encephalopathy、大脳辺縁系優位型老年期TDP-43脳症)という病気で、アルツハイマーと似ているが異なるといいます。

アルツハイマーが、アミロイドなどのたんぱく質に関連するとされる一方で、LATEは「TDP-43」と呼ばれるたんぱく質に由来して発症するそうで、アルツハイマーに比べ、より緩やかに記憶が失われていくとみられています。

研究は、認知症患者の死後解剖の結果を基にしたもので、LATEは80歳以上が罹患し、この年齢の5人に1人の割合で症状が確認されたとか。

アルツハイマー型と診断された患者の最大で3分の1が実際はLATEである可能性があり、また、アルツハイマー型とLATEは併発するケースもあるそうです。

ひょっとすると、これまでの認知症の常識を大きく変えていく発見になるのかもしれません。


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2019年05月01日

平成から令和へ

昨夜のねえちゃから電話で、「きょうで、平成は終わりなんだよ」と聞いてみました。

グループホームでも当然話題になっているので、なんとなくは分かっているのでしょうが、いま一つピンときてはいないようでした。

「えっ、そうなんだ。あしたから、じゃあ、どうなるの?」

「令和という年号になるんだって。皇太子さまが、天皇陛下になるんだよ」

「あ~、そうなんだ」

「元号の変わる瞬間を、テレビで見ときなよ。もう二度と見られないかもしれないからね」

「わかった。そうする」

平成最後の夜は、穏やかに床につきました。ねえちゃは昭和11年生まれ。長かった昭和につづいて、平成、令和と3つの時代を生きていきます。


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2019年04月30日

タキシフォリン

ポリフェノールの一種「タキシフォリン」に、アルツハイマー病に関係する異常なたんぱく質の蓄積を抑える効果があることが、マウスの実験で分かったそうです。

アルツハイマー病は、アミロイド・ベータというたんぱく質が、脳内にたまることによって発症すると考えられています。

国立病院機構京都医療センターなどの研究チームは、脳にアミロイド・ベータがたまるマウスに、発症する前から13カ月間、1日200ミリグラムのタキシフォリンをえさに混ぜて与えました。

その結果、ふつうのえさを与えたマウスと比べ、脳内のアミロイドβの蓄積や炎症を起こす細胞の数が半分以下に抑えられ、認知機能も健康なマウスと変わらなったそうです。

タキシフォリンは、果物、野菜、ワイン、茶、ココアなど、植物由来のいろんな食物に含まれていて、多くの種類の癌細胞の抑制効果を示すことでも知られています。


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2019年04月29日

噴出

きのう日曜日のねえちゃからの電話は、けきょく1日で11回にも及びました。

風邪気味で、グループホームの自室に一人で長いこといたためか、不安感・孤独感がつのったのでしょうか。

同じところにいても、状況が少し変わるだけで、たちまち心のバランスを保つのが難しくなってします。

認知症をわずらって分らないこと、できないことが増え、自分の根本のところで、強い不安や恐れ、混乱を抱えています。

みんなとおしゃべりして気を紛らわせていられるときはいいのですが、一人になってふと我に返ると、そうした不安や恐れが一気に噴出してくるのでしょう。


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2019年04月28日

電話5回

連休2日目のきょう、午前中だけでねえちゃから5回、電話がありました。

声の様子からも風邪気味なので、きっとグループホームで、自分の個室で安静にするように配慮されているからのように思われます。

ひとりでいると「バカになっちゃって、何が何だかわからない」ということになって、同じ不安が沸いては忘れての繰り返しになるようです。

グループホームで、みんなと夢中に話している時間が、いかに“心の平安”の役に立っているかがうかがわれます。

だれしも、人に支えられて生きています。とりわけ認知症のねえちゃにとっては、みんなといっしょに暮らす意味あいが大きそうです。


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2019年04月27日

風邪気味

あれだけ「記憶」に難のあるねえちゃですが、相変わらず、寝る前の午後8時ごろには忘れずに必ず、私のところへ電話を掛けてきます。

それから、週一回、なぜか、決まって日曜日の朝8時ごろにも電話をくれるのが常でした。

が、その「週一回」が、最近は日曜日ではなくて土曜日のことが多くなって来ています。からだの中にある体内時計が、進むか遅れるかしてきたためでしょうか?。

連休初日の土曜日の今朝も、電話が掛かってきて起こされました。

「朝ごはん、済んだの?」

「うん。いまみんなと食べてきた。風邪気味だから、これからちょっと寝る」

そういえば、声もちょっぴりいつもと違うように思われます。

「熱はあるの?」「ん~ん。無い」

「じゃ、ゆっくり休みな!」「そうする。じゃあね」


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2019年04月26日

電柱・支線類敷地料

ねえちゃの家に、「電柱・支線類敷地料お支払い」に関する書類が電力会社から届いていました。

亡き夫とずいぶん前に購入してそのままにしてある土地に設置されている電柱の敷地料が支払われる、というお知らせでした。

認知症のねえちゃに代わって整理しておかなければならない要件がまだけっこう残っています。少しずつ片付けていくしかありません。

でも、ほかには、これといった郵便物もなく、留守番電話もなくなりました。

だいぶ古くなっては来ましたが、いまのところねえちゃの自宅も健在です。


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2019年04月25日

春らんまん

20日ぶりに、ねえちゃのところを訪ねました。

グループホームのみんなと、食堂でガヤガヤ、楽しそうにしていました。

部屋では、いつものように足をバタバタさせて、歓迎してくれました。

「何か困ったことはない?」と聞くと、「ない。アタマだけ」といつものように答えていました。

「どこか、行きたいとことかない?」と聞くと、「ここにいられれば、十分」と言っていました。

けっこういまが幸せそうでした。

先日、ねえちゃの甥から「連休中にねえちゃを訪ねてみようと思ってるんだけど」と、電話をもらいました。

インフルエンザを警戒しなければならない季節が過ぎて、グループホームにも、春らんまんの開放的な雰囲気が感じられました。


harutoshura at 22:59|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月24日

全体往診

ねえちゃは毎月、担当のお医者さんからグループホームで全体往診を受けています。

3月は、胸部音OK。先生の質問に「おかげさまです」としっかり答えていたそうです。

2月も胸部音OK。問題なく、先生と「今年は雪が少ない」といった雑談を楽しむ余裕もあったとか。

1月も、先生の質問に「どこも悪いところは無いです」と答えていたといいます。

「アタマ」以外は、いまのところ、いたって健康なようです。

とはいえ、当然のごとく、定期的にお医者さんに診てもらっていることはもちろん、毎日薬を飲んでいることも、すっかり忘れてしまっています。


harutoshura at 23:06|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月23日

ミョウガ

ゴールデンウィークが近づいて、日に日に暖かさも増してきているように思います。

暖かくなると、冷奴やそうめん、刺身のつまなどに欠かせないのがミョウガ。

グループホームでも、春の食べ物が話題になったとき、ねえちゃは「ミョウガを漬けたりした」と思い出を述べたそうです。

ミョウガというと、俗に、食べると物忘れがひどくなると言われます。

落語にも、宿屋の夫婦が預かった金のことを忘れさせようと飛脚にミョウガを食べさせる「茗荷宿」という噺があります。

けれど、それはまったくの迷信のようです。

ミョウガには、ビタミン、ミネラル、精油、辛み成分などが含まれています。

中でもカリウムが多いのが特徴で、体内のナトリウムを排出して高血圧を予防したりする働きもあるそうです。

ミョウガの香り成分には、集中力を増す効果があることもわかっているとか。

認知症のねえちゃにも、思い出のミョウガは、体や頭にいい働きをしてくれるかもしれません。


harutoshura at 23:12|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月22日

「困ったもんだねぇ」

ふつうの高齢者だったら、身体の不調や痛みなどを自分の言葉で表現することができます。

しかし、認知症になると、そうした症状を自分の言葉で訴えることが難しくなってきます。

落ち着きがなく歩き回っている原因が便秘で、便秘が解消されると落ち着いてきたり、また、歩行がおぼつかない原因が足の小指の骨折だった、といった事例もあるそうです。

認知症になると、うまく言葉で表現できず、行動で訴えることもあるわけです。

ですから、周りのものも、十分に観察して細やかなケアをする必要があるのでしょうが、それはなかなか難しいことです。

昨夜、「何か、おかしい。あした起きたら死んでるかも」とちょっぴり驚きの言葉を発していたねえちゃも、きっと、そう思う原因が何かあったのでしょう。

私にはそれを知る術も、洞察力もありません。が、今夜の電話では「ええっ、おばあさんそんなこと言ったの。困ったもんだねぇ」と、まるで他人事。

何かいいことでもあったのか、昨夜とは打って変わってご機嫌な様子で床に着きました。


harutoshura at 21:26|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月21日

「あした起きたら……」

「ホント、アタマおかしくなっちゃって。何か、おかしい。あした起きたら死んでるかもしれない」

午後8時ごろかかってきた今夜の電話で、ねえちゃは、不安そうにそんなことを口にしていました。

「胸が苦しいとか、どこかが痛いとか、どこかおかしいところがあるの?」と聞くと、「そんなことない」といいます。

「バカんなっちゃったっていったって、いつものように電話をちゃんと掛けてこれたし、日記も書いたみたいだし、ちゃんとやることやってるじゃない」

「だけど、アタマおかしくなっちゃって……」

「何か、起きたらどう対応するか、ちゃんとスタッフの人と話してあるから大丈夫。あしたのことは、あしたのこと。とりあえず、寝たら」

「ん~。じゃあそうする。おやすみ」「おやすみ」


harutoshura at 20:26|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月20日

喪失体験

高齢になると、若いときのように何かを得るということがだんだん少なくなって、失うものが多くなっていきます。

社会的地位や収入、役割、生きがい、知人や友人、親兄弟など、喪失体験が増えていきます。

ねえちゃも8年前、苦楽をともにし、また、いろんな意味で手がかかった連れ合いを失い、いまから思うと相当に大きな喪失感を味わいました。

多くの喪失体験をしている高齢者が、心穏やかに、それに応じた生活を送っていくことは、想像以上に難しいようです。

そして、認知症は、さらに多くのものを喪失させることになります。

いままで何をしていたかが思い出せないということは、「記憶に対する喪失体験」です。たとえ家族に囲まれていても、それが知らない人に思えたときは、喪失体験として感じられることになります。

自分の家にいても、自分の家でないと感じたときには、居場所を失うことになります。

ねえちゃが、いまさっきまでグループホームでみんなと楽しく話していても、自分の部屋にもどって一人になって「はて、ここはどこだ」と思い返した瞬間には、きっと、居たたまれない喪失感が襲ってくるのでしょう。


harutoshura at 12:27|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月19日

性格の変化

「がんこ」「柔軟性がない」「しつこい」など、あたかも高齢者独自の性格があるかのように考えられることがよくあります。

けれど、子どもでもがんこな人もいれば、柔軟性のない若者もいます。しつこい大人もいます。ねえちゃは高齢者ですが、特にこれら三つにあてはまるようには思えません。

高齢者だから特別な性格と考えるのは間違えでしょう。同じように、認知症だから特別な性格があるというようにも思われません。

ただ、前頭側頭型認知症のように、脳の障害が原因で自分の欲求を抑えることができなくなる「抑制の欠如」などの人格変化が起こる場合はあるようです。

しかし通常、認知症になった人の性格が変化するのは、もともとの性格に「もの忘れ」「見当識障害」「判断力障害」「実行機能障害」など認知症の中核症状の影響が加わることによって起こると考えるべきなのでしょう。

ねえちゃのように、もともと穏やかだった人が攻撃的になったり、興奮するようになったとしたら、認知症がその人の生活に影響を与えたということになるのでしょう。

が、グループホームへ入ってからのねえちゃは、しばしば不安を訴えることはあっても、攻撃的になったり、興奮が収まらなくということはなくなりました。家族にとって、それが救いになっています。


harutoshura at 22:59|PermalinkComments(0)アルツハイマー考 

2019年04月18日

1年1カ月

ねえちゃがグループホームへ入ってから、きょうでちょうど1年1カ月になります。

自宅からグループホームへ移った経緯はすっかり忘れてしまっているので、「どうしてこちらでお世話になってるんでしたっけ?」といった質問をスタッフのかたにもしばしばするようです。

きのうの夜の電話でもまた、「もう、1年と1カ月だね」と言うと、「そんなに居るの~!」といつものようにビックリ仰天していました。

それでも、この間「自宅へ帰りたい」と駄々をこねるようなことは一度もありませんでした。むしろ、自宅で一人で生活していたときの“寂しさ”への恐れのほうがずっと強いように思われます。

グループホームへ移った経緯を聞かれて、スタッフのかたが説明すると、納得して、不満を口にしたり興奮したりすることもなく、穏やかに対応しているそうです。

昨夜も「グループホームが、おばあさんの家なんだからね」というと、安心したように「ここで楽しくやるだ」と言って床につきました。


harutoshura at 14:38|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月17日

桜前線

ねえちゃが住む長野市にも、桜前線が到来しました。

長野地方気象台が長野市の開花を宣言したのは13日。4月に入って気温が比較的低い日が続いたため、昨年より11日遅くなったとか。

ねえちゃのグループホームでも“お花見”的な行事が予定されているようですが、「お花見した?」とねえちゃに聞いてもチンプンカンプンです。

きのうの夜は、「おばあさん、バカになって、何が何だかわからなくなっちゃって、困ったよ~」と、なんだか元気がありませんでした。

それでも、「バカになったおかげで、くよくよ悩まなくてすむじゃない。幸せだよ」とか何とか話していると、気持ちが盛り返してきたらしく「じゃあ寝る!おやすみ~」。


harutoshura at 11:29|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月16日

「10連休」はお休み?

いつものように昨晩も、寝る前にねえちゃから電話がかかってきて、穏やかに「おやすみ」。

をしたかと思ったら、5分後には「おばあさん、どこに居るの! ここに居ていいの!」と慌てた口調でまた電話がありました。

「そこが、おばあさんの家。もう一年以上いるんだから」というと、いつものように「え~。もうそんなに居るの!」と驚愕しています。

先月末、天皇陛下のご退位で、ゴールデンウィークは10連休になるというニュースが流れると、グループホームでねえちゃは「そうなの。じゃあ、ここも休みになっちゃうの?」と心配していたとか。

スタッフの人が「ここはお休みがありません」と説明すると、「良かった~。また、家で一人になっちゃうと思った」と、ほっとしていたそうです。

頭での認識がどうなっているかはともかく、ねえちゃの体と感性のほうはもうとっくに、1年以上暮らしたこのグループホームが「自分の家」になっているようです。


harutoshura at 17:50|PermalinkComments(0)

2019年04月15日

おはぎ作り

ねえちゃの介護サービス計画には「できる事はお手伝いしながら、不安なく、ここでの生活を楽しみたい」とあります。

実際、グループホームでは、あれこれ「お手伝い」をまかされて、それなりにやりがいを感じているようです。

3月2日には、信州ならではのおやつ、こねつけに付ける味噌作りのお手伝い。「私の味覚でいいのかなあ?」

3月11日には、洗濯干し、さらには、ほつれたズボンの裾をじょうずに縫い合わせました。

3月21日には、お彼岸のおはぎ作りに参加。「疲れたら交代するよ」と声をかけあってみんなで協力しながらくるみ味噌のくるみをすり鉢ですり、もち米の中に上手にあんこを入れて丸めていたそうです。


harutoshura at 19:58|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月14日

啓蟄

インフルエンザの警戒で、3月はグループホームの中で退屈していたのかな、というと、ぜんぜんそうではなかったことが、生活記録を見ると分かります。

3月6日の夕食後、ねえちゃは日記を書きながら「今日は二十四節気で虫が土から這い出てくる日なんだよ」とスタッフのかたに教えてあげたそうです。

3月9日には、日差しが良かったので、窓に背を向けてみんなが一列に座って日光浴。その際、春のうたを歌いながらボール渡しをして、止まったところで連れ合いの名前を言うゲームをしたそうです。

ねえちゃのところに来ると、すぐに「イズミです」と名前が出てきて、「やさしくておとなしい人でした」と答えたとか。

「やさしくておとなし」かったかどうかは、私にはやや疑問が残りますが。

昨晩、ねえちゃから電話がかかってきたとき「いろんなことあって、楽しくやってるみたいじない?」と聞くと、やっぱりみんな忘れていました。


harutoshura at 11:53|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月13日

ひな祭り

ねえちゃの3月の生活記録が、グループホームからとどきました。

それによると、3月3日には「ひな祭り」の行事に参加させてもらったようです。

「カップ寿司作り」では、ねえちゃは、錦糸卵や桜田麩(でんぶ)をじょうずに広げて作っていたそうです。

また、「桜もち風のオムレット作り」では、あんこを丸めたり、ホットプレートで焼けたオムレットを「できるかな」と心配しながらひっくり返したり……。

おやつのときは、「おいしい」と、甘酒をおかわりしていたとか。“老春”を、のびのび、楽しんでいるようです。


harutoshura at 14:17|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月12日

人員配置

グループホーム介護職員の人員はというと、共同生活住居ごとに常勤換算で、「利用者:介護職員=3:1」以上の比率で配置することとされます。

なお、夜間(午後6時~10時)と深夜(午後10時~午前6時)の時間帯は、利用者の人数に関わらず「通常の(宿直勤務ではない)勤務者」を常時ユニットごとに1人以上配置する必要があります。

共同生活住居ごとに、認知症介護の経験3年以上で、厚生労働省指定の研修を受けた専従の常勤管理者及び計画作成担当者を配置する必要があります。

計画作成担当者のうち少なくとも1人はケアマネージャーでなりません。また、利用者に支障が無い場合には、常勤管理者と計画作成担当者の兼務が認められます。

計画作成担当者というのは、ケアプランを考え、作成して、利用者と家族に提供するケアサービスを説明・提案するのが仕事。利用者やご家族とスタッフとの橋渡しの役目を担っています。

こうした人たちが、いつも近くにいてくれる安心感が、グループホームへ入ってからの、ねえちゃの“こころの安定”につながっているのだと思います。


harutoshura at 20:27|PermalinkComments(0)アルツハイマー考 

2019年04月11日

1ユニット9人まで

これまで、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の制度化に取り組んだ建築家、外山義さんのグループホームに対する業績や考えかたを見てきました。

それでは、こうして成長してきたいまのグループホームは、制度的にどういうものになっているのかか、このあたりで要点を整理しておくことにしましょう。

まず、グループホームとは何かというと、認知症の高齢者に対し、共同生活住居の家庭的な環境と地域住民との交流のもとで、入浴・排せつ・食事の介護など日常生活上の世話や機能訓練を行い、能力に応じて自立した日常生活を営めるようにするところ、ということになります。

ただ、認知症が原因で著しい精神症状(または行動異常)を呈する人や、認知症の原因となる病気が急性の状態にある場合は、原則としてその治療を優先される必要があるため認知症対応型共同生活介護を受けることが出来ません。

ねえちゃは、アルツハイマー病以外にこれといった「急性の状態」の病気を抱えているわけではありませんから、ここには含まれないことになります。

実際のグループホームの運営は、1事業所あたり1つまたは2つの共同生活住居(ユニット)を運営できることになっていて、1ユニットの定員は5人以上9人以下と決められています。

ねえちゃのグループホームは平屋で、9人ずつ2つのユニットがタテにつながっています。因みに、ねえちゃは「あさま棟」というユニットで暮らしています。

居室、居間、食堂、台所、浴室、事務室、面談室など必要な設備を有し、居室は原則として個室とし、床面積が7.43㎡以上(和室の場合は4.5畳以上)あること、とされています。

ねえちゃの部屋も個室。面会にいってもゆっくりできる、十分なスペースがあります。

グループホームは、主治医から認知症の診断を受けた利用者が、衣食住の費用については全額自己負担、介護サービスに対してだけ1割自己負担(定額制)の介護保険を利用することになっています。


harutoshura at 15:47|PermalinkComments(0)アルツハイマー考 

2019年04月10日

季節はずれ

南岸低気圧と強い寒気が流れ込んだ影響で、ねえちゃの住む長野県のきょうは、中部や南部を中心に季節外れの大雪となりました。

10日正午現在の12時間降雪量は、開田高原と軽井沢で14センチ、菅平11センチ。軽井沢町の有料道路「白糸ハイランドウェイ」の一部区間は積雪で全面通行止めとなったとか。

長野地方気象台は、4月としては、県内では1998年以来の大雪警報を出したそうです。

いつものように、きょうも寝る前にねえちゃから電話が掛かってきたので「雪どうなの?」と聞いてみると、「えぇっ。そうなんだ」と、ひとごとの様子。

長野市街では、未明にみぞれになった程度で、雨模様の一日だったようです。

harutoshura at 22:32|PermalinkComments(0)ねえちゃの近況 

2019年04月09日

「施設」を「住まい」に

途切れ途切れになりましたが、スウェーデンに学び、日本のグループホームの制度化に大きな貢献をした建築家、外山義さん(1950-2002)のグループホームに対する考え方をこれまでみてきました。

外山さんの、グループホームをはじめ、寝たきりゼロ作戦、特別老人ホームの個室化などへの取り組みは、高齢者施設を「施設」ではなく、「住まい」に変えようとするものでした。

自著『自宅でない在宅』の完成を見ることなく、52歳の若さで世を去った外山教授。「あとがきに代えて」で、お弟子さんが次のように記しています。

「先生の研究の特色は、工学が最も苦手とする人間性の問題に正面から向かい会おうとする点にあり、その出発点には信仰があったと確信しています。ともすると人間性なき科学が幅を利かせるなかで、あるべき姿を追求された先生。その志を受け継ぎ、蒔かれた種を大きく育てることが私たちに託された使命であり、先生への追悼といえます」。

グループホームから毎晩電話をかけてくるねえちゃは、このごろよく「ここがおばあさんのウチなんだね!」と、確信めいたような口調で繰り返すようになってきました。

ねえちゃにとってもグループホームが、外山さんのいう「住まい」として感じられるようになりつつあるのかな、という気がしています。


harutoshura at 21:58|PermalinkComments(0)アルツハイマー考